Record China 2018年5月29日(火) 23時40分
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中国メディアの新浪網は28日、空母・遼寧の艦載J-15戦闘機が初めて夜間の離着艦を行ったことが明らかになったとして、状況を解説する文章を掲載した。写真は遼寧。
中国メディアの新浪網は28日、空母・遼寧の艦載J-15(殲-15)戦闘機が初めて夜間の離着艦を行ったことが明らかになったとして、現状を解説する文章を掲載した。
J-15の夜間離着艦は中国中央電視台(中国中央テレビ)が24日の放送で紹介した。撮影日は紹介されていない。新浪網の記事は、夜間飛行の場合には単純に暗いというだけでなく、霧や雨などの悪い条件が重なることもあり、操縦士は各種計器よりも自分の直感に頼るというミスを犯すことがあると紹介。操縦技術だけでなく強い心が求められるとした。
記事は過去の事例として、米海軍空母のニミッツにおいて1981年、電子戦機のEA-6Bが着艦に失敗して艦上で駐機していたF-14戦闘機に突っ込んで大火災を発生させ、20機近くが失われたと紹介した。さらに、発艦直後にも操縦士は自機の高度や角度の把握が難しく、操縦の難度は極めて高いと論じた。
記事は、中央電視台の画面を観察した結果として、J-15の空母への夜間離着艦は極めて初期の段階と指摘。放送後には「わが軍の空母艦載機はすでに、昼夜全天候の作戦能力を獲得した」との言い方も出たが「それを言うのは、まだ早い」と主張した。
記事は、今後は訓練の第2段階に進まねばならないと紹介。内容としては空母周囲を旋回しての着艦準備、超低空飛行、各種の作戦行動、遠距離への出撃と帰還、目標に対する攻撃などの訓練がある。さらに、夜間の複雑な気象や相手側の電磁波干渉に対応する訓練も必要とした。
さらに、第3段階としては艦隊行動の一環としての夜間飛行を含めた訓練もせねばならない。空母は「海上の航空基地」として強い攻撃力が期待されるが、防御の面では比較的弱いので、主に護衛を目的とする多くの駆逐艦や潜水艦、さらに補給艦と共に空母打撃群と呼ばれる艦隊を形成して行動するからだ。空母の単独行動はありえないだけに、離着艦する航空機も艦隊行動における訓練を経ていなければ有効な存在にはならないことになる。
記事は、米海軍の場合でも夜間飛行ができる操縦士は全体の60%強にとどまると主張。夜間飛行技術の難度を改めて強調した上で、夜間作戦に向け一歩を踏み出した遼寧は、「早い時期に昼夜全天候の作戦能力を備えることになると信じる!」として文章を結んだ。(翻訳・編集/如月隼人)
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