Record China 2015年1月26日(月) 21時3分
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25日、安倍晋三首相は過激派組織「イスラム国」による日本人人質殺害の画像についてメディアに、信憑性が高いようだとしたうえで、もう1人の人質の解放を強く要求した。資料写真。
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2015年1月26日、光明日報によると、安倍晋三首相は25日、過激派組織「イスラム国」による日本人人質殺害の画像についてメディアに、信憑性が高いようだとしたうえで、もう1人の人質の解放を強く要求した。
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人質にされたのは自称民間軍事会社経営者の湯川遥菜さんとフリージャーナリストの後藤健二さん。湯川さんは昨年8月に「イスラム国」に拉致されたとみられる。日本の報道によると、後藤さんは湯川さんを救いに行くと家族に伝えていたが、昨年10月から連絡が取れなくなっていた。昨年の拉致事件がここ数日で急に大きく動いたことについて、現地メディアは安倍首相の最近の中東歴訪が密接に関係していると考えている。
安倍首相は今年も「外交パフォーマンス」の狙いを中東に定め、1月16日にエジプトに到着して中東歴訪を開始した。注目に値するのは、今回の中東歴訪で安倍首相が「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、中東のテロ対策に派手に介入したことだ。例えば17日のカイロ訪問で、安倍首相は中東地域のインフラ整備のために25億ドル(約2950億円)の新たな支援を約束。うち2億ドル(約236億円)を「イスラム国」など過激派組織の脅威への対応に充てるとした。これが今回の人質事件の導火線となった。
「イスラム国」は安倍首相がエルサレムを訪問していた20日、「日本の首相」に向けた動画をインターネット上で公開。身代金2億ドルという要求が安倍首相の上述の発言を受けたものであることを明確にし、72時間以内に支払わなければ日本人人質2人を殺害すると表明した。イスラエルメディアによると、安倍首相は同日現地で、いかなる危害も加えず、無条件に人質2人を解放するよう要求した。中東地域への支援が変わることはないとも強調したが、身代金を支払うか否かには言及しなかった。
人質事件のために、予定していたレバノン、トルコ両国訪問は頓挫し、パレスチナのアッバス議長と慌ただしく会談すると、中東歴訪を早めに切り上げた。報道によると、安倍首相はすでにパレスチナのアッバス議長、エジプトのシシ大統領、ヨルダンのアブドラ国王、トルコのエルドアン大統領に協力を要請した。人質事件によって安倍首相はジレンマに陥った。かねてから強硬姿勢で知られる安倍首相がもし身代金問題について拉致した側と交渉を行えば、イメージが損なわれるだけでなく、欧米各国との対テロ戦線の方針も狂う。だが実際の状況から見て、それ以外に日本政府が残り少ない時間で取り得る救出手段は非常に限られている。
人質事件は安倍首相の「積極的平和主義」にとって、ある程度の試練となった。安倍首相は2013年10月にいわゆる「国際協調に基づく積極的平和主義」との立場を打ち出し、海外において「平和への積極的貢献」を強化し、「世界の平和と安定および繁栄の確保に一層関与する」とした。これは日本で幅広い議論を巻き起こした。
今回「イスラム国」が人質映像を公開した前後は、まさに安倍首相を始めとする日本政府高官が中東、南アジア、アフリカ、欧州で「積極的平和主義」外交を鳴り物入りで展開しているピークだった。安倍首相以外に、岸田文雄外相はインド、フランス、英国、EU本部のあるブリュッセルを訪問し、中谷元防衛相はジブチにある自衛隊の海外基地と南スーダンの自衛隊の平和維持要員を視察した。安倍首相らが行く先々で煽り立て、口を開けば日本の「国際貢献」強化を強調した結果、今回の人質事件によって日本はテロ対策のニュースにおいて脇役から主役へと変わった。
国の政策は自国民の幸福を図るものである必要がある。今回の人質事件によって、安倍首相の「積極的平和主義」に存在する大きな危険性に気づく日本人がきっと増え、「積極的平和主義」政策を考え直す声が日本国内で改めて大きくなるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)
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