日本企業、中国人観光客を狙って「あの手この手」―中国紙

Record China    2015年2月19日(木) 12時30分

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17日、在日本中国大使館の情報によると、今年1月に日本が中国本土の観光客に発給した訪日査証(ビザ)の件数が25万件に達したことがわかった。写真は銀座。

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2015年2月17日、在日本中国大使館の情報によると、今年1月に日本が中国本土の観光客に発給した訪日査証(ビザ)の件数が25万件に達したことがわかった。これは、1月としての最高記録となる。今年の春節に訪日する中国人観光客は前年より大幅に上昇する見込みだ。経済参考報が伝えた。

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高い購買力を持っている中国人観光客は、海外での買い物を好み、これまでも各国の企業から歓迎されてきた。日本観光庁が発表した統計データによると、2014年に訪日した中国本土の観光客は240万9200人で、消費総額は5600億円に達し、1人当たりの平均消費額は23万1700円となった。これは、韓国人観光客の1人当たりの平均消費額7万5800円の3倍以上、台湾観光客の平均消費額の2倍近くにあたる。

春節期間の中国人観光客による「買い物」のピークを迎え、日本企業は早々に豊富で多彩な質の高い商品を取り寄せ、中国人観光客の財布を狙って、さまざまなプロモーション活動を行っている。

三越伊勢丹では専任のファッションデザイナーを雇い、中国人が好む素材を使って、中国人男性の体型的特徴に合わせた高級スーツを国内でデザイン・生産している。このウールブレンドスーツの価格は、14万4000円となっている。

西武百貨店では18Kのゴールドフレームを使用した眼鏡を販売。大丸松坂屋ではダイヤモンドのリングやネックレスなどが入った100万円の宝飾の福袋を用意している。高島屋百貨店では、近年10万円から20万円の鉄瓶が中国人観光客の人気を集め、売れ行きが好調となっている。このため、同百貨店では、中国人の鉄瓶ブームに対応して、春節期間に中国人観光客向けの129万6000円の高級鉄瓶を追加注文して販売している。またシチズンは、中国人観光客の好みを取り入れてデザインした、5万円前後の自動巻き腕時計を生産している。

日本の各百貨店は、中国人観光客を迎え入れるため、最近相次いで社員向けの中国語講座を開催し、売り場で必要な中国語会話を教えている。また、ある百貨店では、売り場のスタッフに日中電子辞書を配布し、中国人観光客が買い物をする際の言葉の障害をできるだけ取り除こうとしている。

中国経済の急激な発展にともない、中国人の収入は増加し、生活水準も高まってきた。このため、中国人の休日の過ごし方の重要な選択肢となってきているのが海外旅行だ。

国土交通省観光庁が発表した統計データによると、2014年に日本に訪れた中国本土の観光客数は240万9200人で、前年同期比83%の激増となり、各国の中でも最大の伸び率を記録した。

中国国家観光局東京事務所首席代表の張西龍(ジャン・シーロン)氏は、「中国の訪日客が大幅に増加した要因は、円安によって日本旅行にかかる費用が大幅に安くなったことによる」と語る。このほかの要因には、「旅行資源が豊富で、買い物環境が良い」「日中航空路線の増加」「日本政府によるビザ発給要件の緩和」「東南アジア旅行ブームの落ち着き」があげられるという。

日本政府および各企業が中国人観光客を熱く歓迎する最大の要因は、中国人観光客の圧倒的な購買力にある。そのため、日本の個人消費の低迷を打開しようと、さらに多くの中国人観光客の訪日を期待している。

観光客により楽しく買い物をしてもらうため、日本各地では、世界的ブランドを集めたショッピングセンターや免税店が数多く建設されている。現時点で、日本全国に1万店以上の免税店が存在する。短期滞在ビザが添付されたパスポートを持っていけば、免税店は8%の消費税を免除してくれるので大変便利だ。

東京の大部分の免税店や大型百貨店では中国語が話せる販売員を配備している。また、通訳センターが設置されている店もある。客とコミュニケーションがうまく取れない場合、販売員が通訳センターに連絡すれば、代わりに通訳をしてもらえる。このため、中国人観光客は日本での買い物に際し、基本的に言葉の障害に悩まされることはない。

中国人観光客の大幅増加は、日本の観光業や飲食業の景気回復の後押しにもなっている。特に日中間の旅行業務を取り扱う会社は、かなりの利益をあげている。主に日中旅行業を取り扱っている日中旅行社は数年前の苦境から完全に脱却し、昨年の利益は大幅に増加。今年の営業利益は昨年の勢いをそのまま引き継ぐ形で好調を維持し、創業以来の最高益を計上する見込みだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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