Record China 2015年2月28日(土) 8時55分
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25日、中国の高速鉄道ネットワーク建設は奇跡のプロジェクトと言われてきた。世界進出を目指しているものの、現在はトルコへの援助で建設したもの1件にとどまり、昨年にはメキシコで受注されたプロジェクトがキャンセルされている。写真は中国の高速鉄道列車。
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2015年2月25日、ここ十数年にわたる中国の高速鉄道ネットワーク建設は奇跡のプロジェクトと言われてきた。政府関係者は、中国の高速列車は北京、モスクワ、ブリュッセル、米国、東アジア、南米を走ることができると息巻くが、今のところこの壮大な計画は昨年8月にトルコへの援助で建設した全長500キロあまりの高速鉄道1件にとどまっている。鳳凰網が伝えた。
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昨年11月、中国政府肝入りの高速鉄道世界進出計画が大きな挫折に見舞われた。メキシコで受注した37億5000万ドルの高速鉄道建設計画が、数日後に突然取り消されてしまったのだ。メキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領は取り消しの理由として腐敗の存在を挙げている。ニュージャージー工科大学で交通を研究する劉栄芳(リウ・ロンファン)氏は、「中国には高速鉄道のシステムと運用経験があるが、まだ検証段階にとどまっている。経済的、政治的、文化的要因によって、国外への輸出が複雑化している」と指摘する。
中国の高速鉄路は、当初は川崎重工やドイツのシーメンス、フランスのアルストム、カナダのボンバルディアといった海外企業の技術を導入したものだった。一連の技術を「消化」、「改良」することで中国本土のシステムに適応させてきた。世界基準の技術を手に入れた中国は海外進出に注力している。
李克強(リー・カーチアン)首相は外遊の際にはいつも中国の高速鉄道に言及し、中国の輸出入銀行も気前よく融資をする。中国が特に力を入れているのは、東南アジア、中央アジアで、自国の影響力と貿易の拡大を狙っている。だが、根本的な理由は経済であろう。中国は廉価な衣類や玩具の製造を脱し、技術的な価値の高い製造業へのシフトを望んでいるのだ。
政府関係者は高速鉄道の海外進出について楽観的な見方をしている。多くの国が関心を示し、巨大な市場が存在するが、一部の専門家からは、建設費用の元が取れているのは世界でも東京・大阪間、パリ・リヨン間、北京・上海間の路線だけで、世界には高速鉄道で利潤を挙げられるほどの人口密度を持つ地域はそれほど多くないという指摘がある。(翻訳・編集/岡本悠馬)
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