訪日中国人観光客「観光目的なのに、代理購入を大量に頼まれる」―中国紙

Record China    2015年3月8日(日) 15時48分

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3日、観光で日本を訪れる中国人が増えているが、知人から代理購入を頼まれるケースが増えている。写真は那覇空港。

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2015年3月3日、「ただ日本を観光したかっただけなのに、ちゃっかりした友人に代理購入を頼まれた。帰国時は22kgの物品が入った大型スーツケースと10kgの小型スーツケースを携える羽目になった。自分の洋服は入れられず、梱包して中国に送り返した。全くもって閉口した」―杭州に住む金さんは、沖縄に4日間滞在したが、うち丸1日以上は友達から頼まれた品物のショッピングに費やさねばならなかった。銭江晩報が伝えた。

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●家族単位で中国語の買物ガイドがアテンド、日本の小売業がたちまちハイシーズンに

中国人による日本観光ブームは、一体どれだけ盛り上がったのだろうか?政府関係の統計データによると、今年の春節(旧正月)連休中、519万人の中国人が海外に渡航、うち8.7%が日本を訪れた。これらの人々は、約1125億円(60億元)を日本で消費した。たとえば、東京の三越銀座店では、春節連休前の3日間、免税品の売上が昨年同期比3.4倍増となった。中国人の消費ブームによって、2月という日本の小売オフ・シーズンが、たちまちハイシーズンに転じた。

中国人が大挙して日本を訪れたことから、日本の各商店では、中国語による買い物ガイドの数も急増した。金融関係で働くNeo氏は、「同時に2つの団体が店舗に入り、計20人前後の買い物ガイドが対応にあたった。大体、1家庭に1人のガイドがつき、買い物に付き添ってくれる」と説明した。Neo氏は、「今回、約30人の団体ツアーが福岡を訪れ、一大スポット『キャナルシティ博多』でショッピングに精を出した。日本の商店も、中国人客に対応する準備を万端整えていた。たとえば、買い物ガイドは、故意に、価格帯がやや高めの商品を薦めてくる。それが最も顕著に分かるのは電気炊飯器だ。中国人客は、数人のグループで買い物しているため、1人が買えば他の人もつられて買うことが多く、売る側にとっては極めて効率が良い」と続けた。

●目薬、避妊具、生理用ナプキン、電気炊飯器―ほぼ全員が購入

Neo氏によると、ツアー参加者のほとんどが、ぜいたく品を5割ほど買った後、スキンケア用品や電子製品を買っていたという。最も人気が高いのは電気炊飯器で、ほぼ1人1台買った。残念なことに、伝説の「温水洗浄便座」は、彼らが買いに行ったときには、すでに品切れだった。

実のところ、日本製の電気炊飯器は、数年前から多くの中国人客の間で人気があった。だが、便座は、昨年以降、突然人気が浮上した。日用品と家電製品は、中国人客のショッピングで最大のお目当て品となり、その普及スピードは、かつての贅沢品に引けを取らない。

「目薬、避妊具、生理用ナプキン、体温計、マスク、花王の『蒸気でホットアイマスク』、象印製ステンレスボトル、カシオ腕時計、アリィー日焼け止め、アルビオンのトーニングローション、DHCリップスティックなどのその他スキンケア用品を買いました」と話す金さんは、長い間、電気炊飯器売り場の前にたたずんでいたが、最終的にその「大物」を持ち帰る勇気がなく、買わなかったとため息をついた。

●派手な消費と心理状態との格差―中国人の消費はまだ未成熟

中国人の訪日観光ブームの背景には、円安傾向と中国人向けビザ発給要件の緩和という2大要因があると分析する人は多い。だが、中国人が日用品を熱心に購入している点から、新たな変化をうかがい知ることができる。業界関係者は、「中国人がぜいたく品を買い求めるのは、他人に見せたいという心理からで、見栄からの消費行動だった。だが今では、電気炊飯器であれ、温水洗浄便座であれ、いずれも家に置くものに人気が集まっている。これは、多くの人が、自分自身の生活そのものの質を重視し始めたことを示している。中国人がオーストラリアでメリノウールを買い、イタリアでガラス製品を買うのは、同じような心理状態の変化を反映している」と指摘した。

Neo氏は日本に着いた直後、折よく、日本人の眼に映った中国人消費者をテーマとした番組を見たという。彼は、「彼らの論点は3点に絞られていた。まず、中国人は大変金持ちであること、2番目は自分をとても大切にすること、3番目は、同一の商品を集団で購入することから、依然として群集心理が働いていることだ。多くの中国人は、それが自分にとって本当に必要かどうかについて十分吟味せず、他の人が買ったから自分も買おうという気持ちを持っている」と話した。

Neo氏は、以下の通り続けた。中国人の経済力が高まったことで、ぜいたく品は「珍しいもの」から「どこにでもある普通のもの」に代わり、みんなは、余裕のあるお金を注ぎ込む新たな品物を追い求めるようになった。だが、中国人は、「成熟した消費者」からは、まだかけ離れた場所にいる。次の段階では、消費の二極化がさらに進むだろう。そうなると、現地の特色ある工芸品に対して、より多くの人の興味が集まると予想される。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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