日本の歴史教科書検定結果、中国メディアが批判=「歴史認識問題で後退」「日本の責任を曖昧にしている」

Record China    2015年4月7日(火) 18時48分

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6日、中国の新華社通信は日本の文部科学省が公表した16年度から使用する中学校用歴史教科書の検定結果について、「歴史認識問題の記述で後退した」と批判した。写真は南京大虐殺記念館。

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2015年4月6日、中国の新華社通信は日本の文部科学省が公表した16年度から使用する中学校用歴史教科書の検定結果について、「歴史認識問題の記述で後退した」と批判した。

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南京事件に関して、一部の教科書では、現行の「旧日本軍が多くの捕虜や住民を殺害した」から、「捕虜と住民が巻き込まれ、多くの犠牲者が出た」に改定された。また、別の教科書では「旧日本軍の暴行は厳しく非難された」などの表現が削除された。

韓国との関係では、日本が韓国を併合していた時代に実施した土地調査に関して、現行の教科書が「韓国の近代化を名目として」と表記しているものを、「近代化の目的のために」に変更された。

領土問題については、地理、歴史、公民の社会科3科目の各社の教科書すべてで日本政府の立場と主張に沿った内容が取り上げられ、多くの教科書で「固有の領土」という文言が使用された。

また、第2次世界大戦末期の沖縄戦で、多くの民衆が集団自決した件に関しては、「自決を強いられた」から「追い込まれた」に変更され、旧日本軍の責任を曖昧にした。

文部科学省は14年1月、領土や歴史などで確定していない事柄について、政府の統一見解を適切に明記するよう教科書検定基準を改定した。文部科学省は今回、改定に基づいて意見6件を提出し、そのうちの4件に関して政府の統一見解などを記述するよう要求した。

教育学者の藤田英典氏は検定結果について、「出版社は世論を考慮したり、検定に合格するために、旧日本軍の侵害行為などの内容について自主審査を行った傾向が見られた」と述べ、「領土問題について隣国の立場を記載しなければ、隣国に対する敵意を学生に植え付けてしまう可能性がある」と指摘している。(翻訳・編集/秋田)

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