なぜ中国人は日本で桜を見るのか?=国内旅行社は危機感を持つべき―中国紙

Record China    2015年4月8日(水) 17時7分

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8日、温水洗浄便座ブームの余波が続く中、桜の花見ブームが再び起きた。清明節(4月5日)の連休前後、中国人観光客が花見のシーズンを迎えた日本を大挙して訪れたことで、多くのホテルが満室となったほか、桜の名所が中国人観光客であふれ返った。

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2015年4月8日、温水洗浄便座ブームの余波が続く中、桜の花見ブームが再び起きた。清明節(4月5日)の連休前後、中国人観光客が花見のシーズンを迎えた日本を大挙して訪れたことで、多くのホテルが満室となったほか、桜の名所が中国人観光客であふれ返った。データを見ると、今年の1月〜3月、観光ビザで日本を訪れた中国人観光客は70万人近くとなり、すでに2014年の年間訪日中国人観光客数とほぼ同じ水準に達している。中国人はなぜこんなにも日本で買い物や旅行をすることが好きなのか?日中間の多くのわだかまりが解決していない状況を考慮すると、このような「好き」という感情は、より考えさせられる。北京商報が伝えた。

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まずは、これは一方を得ようとすると一方を失うようなトレードオフの関係性ではない。つまり、日本に行って桜の花を観賞し、買い物をする中国人が多いからといって、中国の景勝地が客を失うというわけではない。一部の中国人が海外に渡って日本の桜を鑑賞する一方、同様に一部の中国人は山や川を越えて中国国内の桜の花を観賞している。前者のニーズは、国外市場がなかったとしても、国内市場を簡単に活性化させるものではない。富裕層の中国人はますます増えつつあり、それにともない旅行のニーズも高まっている。国内と海外の2つの旅行市場は、共に急速に膨れ上がったケーキを分け合っているだけで、後者もケーキをお腹いっぱい食べているのだから、決して海外市場が国内市場のケーキを奪っているわけではない。

次に、海外旅行をする人は本来、中間所得層と見られており、日本へ行くことは相対的に所得に見合った行動と言える。実際、今現在、海外旅行に行って買い物をしている中国人は、中間所得層がメインだ。日本に旅行に行くのは、恐らく距離的に近く、旅行商品の種類が豊富で、公共秩序が整然としているからで、日本へ行って買い物をするのは、「メイド・イン・ジャパン」の名声が海外にまで轟いているからだ。中間所得層は、品質を追求するからには、旅行先がどこでもいいわけではない。このため日本旅行が中間所得層の最大の旅行先となっている。

さらに、国内の旅行や消費体験は、実際日本や欧米の成熟した市場とは大きな差があり、中国における旅行や買い物における高級志向のニーズは、往々にして空回りした、感情が伴わないものになっている。人々の収入が上がるにつれて、情報や視野が広がり、時代遅れのサービスや質の悪い商品に対して容認できなくなってきている。旅行はまさに流動性が非常に高い市場であり、そのため大部分の高価格高品質の旅行ニーズが能動的に流れ出てしまい、人々はより良いサービスを提供する海外の地域に移動している。日本がそうであるだけでなく、韓国や香港、マカオ、欧州もそうだ。

最後に言えるのは、中国は大きすぎるため、市場ニーズがまちまちだ。入場料に依存した経済は質より量を求める旅行のニーズにはマッチしており、少なくともまずまずやっていけそうだ。そのため、観光地には旅行体験の環境を改善する原動力はないと言える。毎年観光シーズンになると、観光地の人々は訪れる人が多すぎることを心配するのであって、人が少なすぎることを心配しているわけではない。しかし、同時期、旅行経済は売り手市場であって、買い手市場ではない。富裕層や中間所得層に高品質なものを消費したいというニーズがあるにもかかわらずだ。

このように、中国国内旅行会社は、利便性や相違性、体験性、個性化、高級化などを配慮しないだけでなく、管理することさえも怠り、入場料や1度限りの商売に頼っている。そのうち、国内の観光地やプロジェクトは反感や悪評によって、中間所得層にわずかな消費をさせるのみで、結局は高品質の旅行体験を求めて海外に行くことを選択させてしまうだろう。

「よりよいサービスを提供する地域に行く」行為に対して、あなたにNOと言う権利はない。しかし、行き先を変えることはできる。旅行市場は、結局のところ商品やサービスの両方が良くなければならない。我々のサービスに対する意識が単に口先だけのスローガンで終わってしまえば、中国国内の旅行市場は中間所得層が離れていくのを単に黙って見ているしかなくなるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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