Record China 2015年4月14日(火) 20時46分
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「近くて遠い国」と言われる韓国では、クリーニング屋のシステムも日本とは異なっているようだ。写真は韓国のクリーニング店。
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韓国生活も10年が過ぎ、最近では日本に一時帰国する時に違和感を覚えるほどだ。日韓は「近くて遠い国」とよく言われるが、実際に韓国に住んでみると「なるほど」とその言葉に納得することが多い。クリーニング店を利用する際も、そんな事をよく感じる。
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日本でクリーニング店を利用すると必ず「預かり証」を渡されるが、韓国のクリーニング店にはそのようなものはない。韓国で生活し始めた当初は、近所のクリーニング店だけが特別なのかとも思ったが、引っ越しのたびに新しいクリーニング店を利用してもやはり同じ。結局、これが普通なのだとわかった。
韓国では、アパート群(※数百世帯規模のマンションが一般的)の中に大抵クリーニング店が1、2軒はあるが、洗濯物を持って行っても「何棟の何号室ですか?」なんて聞かれもしない。洗濯物に付けられるタグに何か走り書きがしてあるだけだ。しかし、出来上がったらちゃんと配達してくれるのだから、誠に不思議である。
私のことは「ああ、あそこの日本人ね」といった感じで、覚えているのかとも思ったが、他の人にも預り証など渡していない様子だ。一度、「預かり証ありますか?」と聞いてみたことがあるが、「ないよ。大丈夫」と爽やかな答え。「こっちは大丈夫じゃないんだけど…」と心の中でつぶやく。
一度にたくさん出すときはさらに勇気がいる。「シャツが○○枚、合計○○枚ね」なんていう確認もない。これが韓国のクリーニング店のプロ意識なのかもしれないが、日本人にはちょっと微妙だ。しかし、こんなやり取りでも、今まで出したものが戻ってこなかったり、他人の服が紛れ込んだりといった間違いは一度も無い。韓国のクリーニング店、恐るべしである。
■筆者プロフィール:水田尊久
兵庫県出身。2000年に訪韓し、現地企業で勤務した後、2013年に独立。日韓企業協業支援、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動している。
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