Record China 2015年4月19日(日) 7時10分
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訪日中国人観光客の急増は、日本の観光業にとってはうれしい知らせだが、在日中国人にしてみればむしろ悪い知らせだ。訪日中国人観光客について、在日中国人からは悲鳴が上がっている。写真は新宿歌舞伎町。
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訪日中国人観光客の急増は、日本の観光業にとってはうれしい知らせだが、在日中国人にしてみればむしろ悪い知らせだ。訪日中国人観光客について、在日中国人からは悲鳴が上がっている。
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在日中国人の趙さん(30代)は留学生として2000年に来日。修士号取得後に日本で就職した。親戚や友人は中国に住んでいるため、これまで彼らに会う機会は趙さんが年に1回帰国する時だけだったが、昨年から会う機会が急増した。親戚や友人の中で日本旅行する人が増えたからだ。
趙さんは中国の旧正月だった今年の2月から花見の期間まで毎週のように東京を案内していた。旧正月は姉の家族が来日し、3月には大学の同級生が2人訪れ、家族連れで日本を観光した。趙さんは「仕事と彼らの案内の両立は本当に大変」と語っている。
従妹の家族も花見に来ていたが、幸いにもツアーだったため趙さんが案内することはなかった。
東京で貿易に従事しているビジネスマンの王さん(40代)は、訪日中国人観光客について語った際に苦笑いを浮かべていた。親戚や友人とは気楽に接することができるため、観光案内する上で特に問題ないが、仕事関係の人の対応は大変だという。彼らは家族連れではなく、取引先や同僚と日本に来ることが多い。この場合、彼らは家族の縛りがなくなるため、買い物や食事以外に“特別な注文”をしてくる。
王さんは先日、花見で来日した仕入先の社長と部長、そして社長の友人5人の案内を務めた。朝早くから夜遅くまで仕事をした後、彼らの通訳兼ガイドを行った。さらに、桜の木の下で花見をする日本的なおもてなしをするため、王さんは妻を駆り出し、場所取りをした。そして何よりも王さんを悩ませたのは、社長の友人の注文でストリップショーを案内したことだった。
王さんはストリップショーを見たことがなかったため、慌てて日本人の友人に聞いた。その日のことはいまだに鮮明に覚えているという。夜7時に彼らを新宿のストリップ劇場に案内する予定だったため、浅草を散策し新宿でのディナーを計画した。ところが、社長の友人は浅草散策が気に入らなかった様子で、「上海城隍廟の方が楽しい」と不満を漏らした。そこで急きょスケジュールを変更し、タクシーで秋葉原に移動し、カメラを購入した。
訪日中国人観光客が日本の温水洗浄便座を「爆買い」したとのニュースは中国メディアも大々的に取り上げたため、5人はカメラ以外に温水洗浄便座も購入。彼らはその温水洗浄便座を携えストリップショーを鑑賞したのだが、その光景に驚く劇場スタッフの様子はいまだに忘れないと王さんは言う。おそらく劇場スタッフは、温水洗浄便座を携えてストリップショーを鑑賞した客を見たことがなかったのだろう。
旅行業界の専門家の予測によると、今年の日本観光にシーズンオフはない。ゴールデンウィーク後はすぐ夏季の観光シーズンに突入。その後は秋の紅葉シーズンに加え、中国では10月に国慶節の大型連休があり、1年を通しての観光ピークを迎える。在日中国人の趙さんや王さんにとっては悪いニュースにほかならない。少しでも訪日中国人観光客が減るよう、「早く円高になれ」と祈る在日中国人は多くいるだろう。なぜなら、このまま続くともう対応不可能だからだ。(レコチャ取材班)
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