<独占>天安門事件参加者が歩んだ26年間、揺れ続けた心の記録(1/4)―「これまで天安門については口を閉ざしてきた」

Record China    2015年6月1日(月) 12時7分

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1989年の天安門事件から26年。当時、学生運動に参加した男性が重い口を開き、これまでの道のりについて語り始めた。写真は天安門広場。

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中国北京市にある広大な天安門広場。そこに立ったAさんは金色のiPhone 6 Plusを取り出し、目の前の天安門を撮影した。26年前、北京の某大学で歴史を専攻していたAさんは1989年に同広場でハンガーストライキを起こした7000人の大学生の中の1人だ。半年以上にわたる説得の末、今回ようやく取材に応じてくれた。中国で暮らす当時のハンスト参加者のうち、他に口を開こうとした人はいない。Aさんも当初はかたくなに拒否したが、我々が当時の学生リーダーのウーアルカイシ氏に取材をしたことが彼の心を動かしたようだ。

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Aさんは「この26年間、私が天安門事件について誰かと話をするのはこれが初めてだ。最初の何年間かは他の人と当時の思いを共有したかったが、こういう気持ちを持っていたのは自分だけのようだった」と語り、「人々は自分の身に危害が及ぶのを恐れていた」とその頃を振り返る。そしてその後は誰もが自分のことで忙しくなり、何かについて話し合うといった時間の余裕すらなくなった。社会が変化するにつれ、事件が人々の記憶から消えつつあるという思いを強くしている。

Aさんは、「いまさら話をして何になるんだ?今の中国でこんな話をするなんて時代にそぐわない」と、経験者以外には理解することが難しい感傷を匂わせた。

取材班「26年が過ぎました。Aさん自身にはどんな変化がありましたか?」

Aさん「当時のような意気揚々とした若者を見かけなくなった。当時の大学生も今や中年世代。外見も考え方も大きく変わったよ」

取材班「当時の運動に参加した人と連絡を取り合うようなことは?」

Aさん「他の人の状況は分からないが、私自身は当時の同級生にあまり連絡を入れていない。わざとではなく、みんな自分の仕事や生活に忙しいから自然とこうなってしまった。仕事上の付き合いがなければ、連絡だって減ってくる」(記事/レコチャ取材班・編集/野谷

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