2015年6月17日、中国のネットユーザーは、日本で行われた安全保障法案大規模反対集会・デモについて、「抗議集会を自由に行える日本がうらやましい。戦車も来ないし」と日本では当たり前のことに感心しているのが印象的だ。日本のユーザーは集会について、「参加者の大半はプロ市民。動員数は怪しい」とみているようだ。

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新華社は14日、「STOP安倍政権！6．13大集会」（葛西臨海公園）について、「1万6000人が反安倍のプラカードなどを掲げてデモを行った。参加者は、安倍政権が憲法を無視しており、戦争法案を強行採決しようとしていると抗議し、国民が一体となって安倍政権に反対するよう訴えた」と伝えた。

また中国外交部の陸慷（ルー・カン）報道官は15日の就任初会見で、前日行われた「戦争法案反対国会前集会」に約2万5000人（主催者発表）が集まり、国会を包囲したことについて、「日本国民は戦争の被害者になった。日本国民と良識ある知識人は、同じ轍（てつ）を踏むことを望んではいない。日本政府の安保政策を高度に警戒し、平和憲法を固く守るように求めていることは理解できる」と述べた。

中国のネットユーザーは「彼らは日本の指導者に反対しているのに、なんで武装警察が鎮圧に来ないのだろう。催涙弾すら見当たらないが、これはなぜなのだ」と不思議がる一方、「やっぱり日本は民主主義国家なんだな。デモに審査許可が必要な大国とは違う」「俺たちはいつになったら自由にデモができるようになるのだろう」と考え込む声も聞こえた。中国人ユーザーにとっては、抗議行動よりも、そんな行動を自由に起こせる日本の民主主義のほうが気になるようだ。

中国政府が日本市民の抗議行動に理解を示したことについて日本のユーザーからは「憲法9条が本当に良いと思うなら、中国がとっくにパクっているでしょう」「そんなにほめてくれるのなら、他の国も9条を取り入れればいいのに…」とのコメントが寄せられた。

南シナ海で軍事基地建設など海洋進出を強化している中国に、平和憲法を守れと言われることに日本人が違和感を覚えたとしてもおかしくない。「戦後70年たっても憲法9条のような憲法を作った国はない」（日本人ユーザー）。現実が今の世界を支配している事実は否定できない。（編集/KO）