円安は「通貨戦争」を招くか?中国はどのように対応すべきか?―中国紙

Record China    2015年6月26日(金) 19時9分

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23日、安倍首相が経済政策「アベノミクス」を打ち出して以来、ずっと円安傾向が続いている。資料写真。

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2015年6月23日、安倍晋三首相が経済政策「アベノミクス」を打ち出して以来、ずっと円安傾向が続いている。昨年は米ドルが全面的に反転上昇したことを受けて、円の低下傾向がより際だった。今月5日には、ドルの対円レートが13年ぶりに高値を更新した。広州日報が伝えた。

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円の最新の下落傾向がマイナス影響をもたらすのではないかと懸念する声がある。英国メディアは、円安がアジアに「通貨戦争」が起きるリスクを増大させており、韓国、インドネシア、インドなどは自国通貨の下落に備えていると報じた。

▼円安をめぐる疑問に中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英(チェン・フォンイン)所長が答えた。

――円安がアジアに「通貨戦争」を引き起こすリスクを増大させるか?

アジア通貨の競争的な値下げは客観的にみて存在するが、「通貨戦争」というのは国家レベルの話だ。競争的な円安という方法を採るのは、まず自国の商品の輸出時の競争力を高めるためであり、より多くの外資を獲得するためだ。

アジア諸国にとってみれば、現在の通貨の競争的な値下げの前提は、おそらく円ではなくドルだ。円はアジアの通貨市場を左右することはできないし、世界の通貨市場を左右することもできない。通貨市場を左右できるのはドルだけであり、ドルが最近ずっと値上げ傾向を持続させていることが前提となる。ドルに比べ、他の通貨はみな値下がりしている。円の値下がり幅がとりわけ大きい。

――アジアに「通貨戦争」のリスクがあるなら、中国はどう対応したらよいか?

通貨安によって国際競争を行うことは主張しない。中国は世界一の商品輸出国であり、通貨の競争的な値下げで輸出を牽引することはまったく不可能だ。

現在、中国の人件費は上昇し、市場シェアはすでに大きい。製品の質と利益面での競争力を高めれば、成功の可能性はより大きくなる。これはつまり、中国の経済発展を「中の低」のレベルから「中の高」のレベルに発展させ、ブランドの効果を追求し、品質で勝利をつかむようにすることがカギになるということだ。

よって個人的には、中国には元安という方法で米国以外の国々と通貨競争を行う必要はないといえる。私は人民元の国際化を推進し、中国企業の海外進出を通じて競争に関与し、これには海外投資も海外での運営も含まれること、また中国の中間製品の輸出を強化することを一貫して主張してきた。こうすれば、中国の国際的な競争力を高めることができるからだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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