2015年7月7日、国連教育科学文化機関（ユネスコ）が「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録を決めたことについて、韓国および中国のネットユーザーからは「断固反対」と抗議の声が多く寄せられた。一部中国ネットからは登録を阻止できなかった韓国を批判する声も聞かれた。

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日本政府が推薦していた「明治日本の産業遺産」（福岡、長崎など8県23施設）は5日のユネスコ世界遺産委員会で世界文化遺産への登録が決定された。韓国政府は、7施設で戦時中に朝鮮半島出身者の強制徴用があったと主張し登録に反対していたが、同委員会で日本政府が「意思に反して連れてこられ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者等がいた」と発言し、犠牲を記憶するための施設などを設置する考えを示したことで韓国側も登録を支持し、全会一致で決まった。

韓国外交部の尹炳世（ユン・ビョンセ）長官は記者会見で、「我々の正当な憂慮が忠実に反映された形で決定されたことをうれしく思う」とし、「我々の多方面にわたる外交努力が成し遂げた価値ある成果だ」と強調。「日本と対立することなく、対話を通じて問題を解決できた」と評価した上、「これをきっかけに、日韓関係に好循環が生まれることを期待する」と述べた。

韓国ネットではむしろ登録決定に批判的な反応が支配的だ。「ここは北朝鮮ではない。評価を下すのは国民だ。あんな恐ろしい場所を世界遺産に登録すること自体が間違っている」「本気で言っているのか？先祖に申し訳ない」などと痛烈な政府批判が相次いだ。また、「日本政府が朝鮮人強制労働の事実を記憶にとどめるための適切な対応を本当に行うとは思えない」「日本は絶対に約束を守らない。日本は昔から韓国を下に見ている」と日本への根強い不信感を表明するコメントも見られた。

中国ネットでも「賛成したすべての国に抗議する」など反対の声が強い。「確かに日本は中国を侵略したこともあるが、明治は日本が台頭した重要な時代。日本の台頭でアジアもけん引された。これは歴史の冨と言っても過言ではない」との見方も寄せられた。一方で、「韓国は何て役立たずなんだ」「韓国は日本に買収されたな」と日本の登録を阻止できなかった韓国に対する批判の声も聞かれた。（編集/KO）