八牧浩行 2015年7月15日(水) 13時34分
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15日、衆院の平和安全法制特別委員会は、安全保障関連法案を自民、公明両党の賛成多数で可決。採決に民主、維新、共産の野党3党は加わらず、与党単独の強行採決になった。安倍政権の対米公約でもある安保関連法案の今国会成立に向け強硬姿勢を貫いた。写真は国会議事堂。
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2015年7月15日、衆院の平和安全法制特別委員会は、安全保障関連法案を自民、公明両党の賛成多数で可決した。採決に民主、維新、共産の野党3党は加わらず、与党単独の強行採決になった。安倍政権の対米公約でもある安保関連法案の今国会成立に向け強硬姿勢を貫いた形となった。与党は16日の衆院本会議の可決・通過を目指すが、野党は一斉に反発。国会外での抗議運動も活発化しており、国会周辺は緊迫化している。
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関連法案は、自衛隊法や武力攻撃事態法など改正10法案を一括した「平和安全法制整備法案」と、国際紛争に対処する他国軍を後方支援するため、自衛隊の海外派遣を随時可能にする新法「国際平和支援法案」の2本立て。歴代政権が憲法9条により禁止されていると解釈してきた集団的自衛権の行使を認めるもので、成立すれば日本の安全保障政策の大転換となる。
安保法案は集団的自衛権の行使の是非のほか、他国軍の後方支援の範囲など多くの論点を内包する。野党各党は自衛隊が活動する条件の歯止めが不明確と批判し、衆院特別委で引き続き審議する必要があると訴えていた。
安倍晋三首相自身がこの日の委員会で「残念ながら国民の理解が進んでいる状況ではない」との認識を示し、各種世論調査で国民の「反対」が7割以上に達する中での強行採決は今後に禍根を残すのは必至。報道各社の世論調査で内閣支持率は低下傾向にあり、安保関連法案の強行採決でさらに支持率が下がるのは避けられない情勢だ。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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