中国人消費者は国内ブランド志向に転換?縮小する海外消費財のシェア―中国紙

Record China    2015年7月29日(水) 15時10分

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24日、中国消費財市場における競争局面に、ひっそりとした変化が起こっている。この1年、中国国内企業が外資企業からシェアを奪回する状況が、ますます顕著化しているのだ。写真は上海のスーパー。

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2015年7月24日、中国消費財市場における競争局面に、ひっそりとした変化が起こっている。この1年、中国国内企業が外資企業からシェアを奪回する状況が、ますます顕著化しているのだ。第一財経日報が伝えた。

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米ボストンに本社を置くコンサルティング会社べイン・アンド・カンパニーは、市場調査のカンター消費者指数と共同で、「新常態のもとで中国人消費者を引き付ける−2015年中国消費者報告」を発表した。これによると、国内ブランドは、各種食品・飲料品目において、最大の市場シェアを持つ一方で、外資ブランドは軒並み、3年連続で市場シェアを減らしつつあるという。また、日用消費財26品目のうち18品目について、国内企業が外資からシェアを奪回している。

「舶来品」という名のプレミアムは、すでに過去のものとなった。海外消費財企業の市場シェアは、誰に奪われたのだろうか?中国人消費者は、一体いつ頃から、国内ブランド嗜好に変わったのだろうか?

▼複雑なルート上で外資を追い抜く国内ブランド

べイン・アンド・カンパニーのブルーノ・ラネス氏は、「国内ブランドが外資ブランドから市場シェアを奪回している背景には、完備された戦略的計画や高い実行力などの要因がある。具体的には、まず小・中都市をターゲットとして大都市に参入する戦略、大規模かつ狙いを定めたマーケティング投資、中国人消費者の伝統的な考え方に基づく新製品の開発、などが挙げられる」と指摘した。

外資ブランドの市場シェアが落ち込んだもう一つの原因として、販売ルートの変化がある。消費財市場の成長スピードの減速は、各販売ルートによって異なる。ブルーノ・ラネス氏は、「電子商取引による販売ルートが強大化する状況のもと、従来の販売ルートは、市場シェアを失う一方だ。顧客の減少にともない、外資が得意とする大型マーケットの販売増加率は半分に激減、2013年には7.9%だったが、2014年には3.7%にまで落ち込んだ。一方で、スーパー、小型スーパー、コンビニなどの小型店舗の顧客数は比較的安定している。これらのルートに乗る現地ブランドは、さらに優勢となる」と説明した。

▼まだ残る外資の優位性

中国人消費者による「外資ブランド追っかけ」の傾向が減っていることについて、上海国際流行連合会の葛文耀(ゴー・ウェンヤオ)会長は、次の通りコメントした。

今こそ、国内ブランド創業者にとって絶好の機会なのだ。まず、外資ブランドブームが消え去ると同時に、中国の製造レベルも大幅に進歩し、研究開発レベルとマーケティング力もどんどん上昇している。その一方で、中国の1980年代生まれ、1970年代生まれ、1990年代生まれを合わせると、5億人近くに上り、彼らは中国における今後数十年間の消費の主役となる。調査結果によると、彼らは決して「国産品」を拒絶していない。(提供/人民網日本語版・翻訳/JK・編集/武藤)

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