Record China 2015年8月31日(月) 19時3分
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24日、富裕層が自身のステータスを示すペットとして近年の中国で脚光を浴びてきた超大型犬チベタン・マスティフが、没落の一途をたどっている。現在では雑種犬以下の扱いで、タダでも誰も欲しがらないとまで報じられている。
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2015年8月24日、富裕層が自身のステータスを示すペットとして近年の中国で脚光を浴びてきた超大型犬チベタン・マスティフが、没落の一途をたどっている。現在では雑種犬以下の扱いで、タダでも誰も欲しがらないとまで報じられている。中国の地方紙・華商報が伝えた。
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チベタン・マスティフはチベット原産の超大型犬。古くは牧羊犬や番犬として活躍してきたが、現在では野生種はほぼ絶滅した。英国へ持ち込まれるとペット用として繁殖。中国では国家第二類保護動物に指定されており、2006年あたりから富裕層が好んでこれを飼育するようになった。一時期は1頭あたり10万〜1000万元(約187万〜1億8700万円)で取引された。
「ただの趣味で飼うか、それとも投資の対象にするか?」陝西省省咸陽市で専門ブリーダー業を営む陳(チェン)さんは、チベタン・マスティフを「活きたぜいたく品」と呼ぶ。それでも最近、取り扱う頭数を100から30に減らしたという。チベタン・マスティフの売価が暴落しているからだ。一時期はエネルギー業界や建築業界で“一発当てた”人々から引き合いがあり、全国各地にブリーダーや仲介問屋が存在したが、今は店じまいをしたケースがほとんどだ。陝西省を例にとると、5年前は省内に70軒のブリーダーがいたが、現在は5軒だという。
チベタン・マスティフは超大型犬のため、エサ代にもかなりの費用がかかり、散歩をさせるにもひと苦労だ。毛量が多くグルーミングにも費用がかかる。また、冷涼な気候を好むため、夏の暑さが厳しい地方で飼育すると皮膚病や脱毛などを引き起こす。前出の陳さんによると、1頭あたりの飼育費は年間数十万元にもなる。繁殖適齢期の3歳までは無数に交配と出産を繰り返し、カルシウム不足で自力歩行ができなくなるほど酷使され、3歳を過ぎるとほとんどが遺棄されてしまう。
最近、街頭に遺棄されたチベタン・マスティフが通行人に噛みつくという事件が散見されている。本来は従順で飼い主に対する深い忠誠心を持ち、人を襲うことはほとんどない犬種だというが…。彼らの最悪の末路は他にもある、食肉として売られていくことだ。
チベタン・マスティフのブームは去った。しかし、この残酷なマネーゲームには新たなターゲットがいる。最近、ロシア産のコーカシアン・シェパードが人気を呼びはじめており、ブリーダーは次々とこれに乗り換えている。(翻訳・編集/愛玉)
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