中国の威信かける戦勝70年軍事パレード<まとめ・3>=朴槿恵大統領に村山富市氏、注目される5人の賓客

Record China    2015年9月3日(木) 2時55分

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3日、中国で戦勝70年を記念する大規模な軍事パレードが行われる。日本でも注目が高まっているが、その内容について多角的に情報をまとめた。写真は軍事パレードのリハーサル風景。

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2015年9月3日、中国で戦勝70年を記念する大規模な軍事パレードが行われる。「抗日戦争への勝利」と銘打っているだけあり、日本でも注目が高まっているが、その内容について多角的に情報をまとめた。

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■注目の外賓

1)朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領

今回の式典に参列する外賓のうち、最重要人物と目されているのがプーチン露大統領と朴韓国大統領である。朴大統領は各企業代表を含む156人という過去最大規模の訪中団を引き連れ、軍事パレードの日を挟む2〜4日の日程で、就任以来3回目となる中国の地を踏む。パレード当日は、習国家主席の隣席で参観するという最高の待遇を受ける見込みだ。

前日の2日には、朴大統領就任後6回目となる中韓首脳会談が行われる。北朝鮮問題や日韓関係について意見を交わすとみられる。中国の協力を仰ぎ、北朝鮮への圧力とする狙いがあると考えられるとともに、日中韓首脳会談を提議するとも目される。同日午後には李克強(リー・コーチアン)首相とも会見する。

韓国の同盟国であるはずの米国は外交ルートを通じて、朴大統領の式典不参加を促したとも一部報じられていた。結果、朴大統領の決断を「尊重する」としているものの、日本を含む各方面が「韓国は対米関係より対中関係を重視した」との受け止め方をしている。ケリー米国務長官は「理解はしているが支持はしていない」と発言した。米中間を揺れる「バランス外交」の行方が注目される。

2)潘基文(パン・ギムン)国連事務総長

潘事務総長も軍事パレードの日を挟む2〜6日の日程で訪中し、式典に出席するとともに習近平国家主席、李克強首相、王毅(ワン・イー)外相らと会談する。

同氏の出席表明については日本政府が懸念を表明。日本の国連代表部も国連事務局に対し、「中立性を損なう行動」と申し入れ、応酬に展開した。これに対し、潘事務総長はあくまで「歴史の教訓をくみ取り、明るい未来を創造するため」と出席を当然とする立場だ。その後、菅義偉官房長官は改めて「国連は中立であるべき」と反論するも、潘事務総長報道官室はこれに対し、過去にも同氏がロシアやポーランドの終戦記念式典に出席したことを引合いに出しながら、あくまで中立の立場を強調した。

また、中国外交部は日本の対応について、「理不尽な言いがかり」と一蹴。米国務省もこれについて、「戦争犠牲者を敬うことは適切である」との見解を示した。

3)村山富市元首相

日本からは安倍首相をはじめ、在中国大使など政府関係者は式典には参加しない。そんな中、村山富市元首相が式典への出席を表明した。軍事パレードを視察する可能性も示唆している。

村山元首相同様、国家首脳クラスの経験者として英国のブレア元首相やドイツのシュレーダー前首相、フィリピンのエストラーダ前大統領らが出席する。

4)金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮第一書記

金第一書記の式典欠席は、北朝鮮の核問題をめぐって冷え込む深刻な中朝関係を如実に表すものとして注目されたが、北朝鮮側はその代わりに、金第一書記の側近である朝鮮労働党の崔竜海(チェ・リョンヘ)労働党書記を派遣する。

崔書記は2013年に金第一書記の特使として訪中経験があり、習近平(シー・ジンピン)中国国家主席に会見したことがある。よって、崔書記の派遣は北朝鮮側が中朝関係の改善に一定の意欲を示したものとの見方もあり、中国側も同時に、国家元首ではない崔書記を最高指導者クラスの外賓として位置付けている。

5)連戦(リエン・ジャン)元国民党党首

台湾与党・国民党でかつて党首を務めた連戦(リエン・ジャン)氏。軍事パレードの出席とともに習近平国家主席とも会談する見通しだ。これに馬英九(マー・インジウ)総統が激怒していると伝えられる。馬総統は「抗日戦争を主導し、勝利したのは(当時の政権を握っていた)国民党であり、共産党ではない」という立場を堅持している。

台湾では2016年1月に総統選挙を控えているが、現与党である国民党の敗北色がすでに濃厚な中、ここで党内の足並みに乱れが露見したところも注目すべき点だ。(翻訳・編集/愛玉)

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