アジアの2大国・日中は共通の利益を追求し、リーダー役を果たすべき=「戦争・対立から平和へ」テーマに熱い議論―日本華人教授会議

八牧浩行    2015年10月13日(火) 13時55分

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12日、日本で活動する華僑・華人学者で構成する「日本華人教授会議」(会長=李春利愛知大学教授)の年次総会、特別講演会、国際シンポジウムが、東京・本郷の東京大学山上会館で開催された。日中の学識関係者ら約200人が出席し、熱い議論を繰り広げた。

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2015年10月12日、日本で活動する華僑・華人学者で構成する「日本華人教授会議」(会長=李春利愛知大学教授)の年次総会、特別講演会、国際シンポジウムが、東京・本郷の東京大学山上会館で開催された。「戦争・対立から平和へ―歴史から汲み取るべきものは何か」(特別講演会)、「21世紀における中国の「イノベーションと中国経済の行方」(国際シンポジウム)がテーマ。日中の学識関係者ら約200人が出席し、熱い議論を繰り広げた。

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挨拶した沈建国・駐日中国大使館参事官は、「中日関係は特別な2国間関係であり、国交正常化以来の平和発展の歴史を肯定し、国民同士の交流をしっかりと広めることが大事だ」と強調。「日本には中国人80万人が居住し、中国にも日本人が10万人以上居住している。加えて中国人の昨年の訪日客は昨年240万人に上る。今年はさらに増加し、(日中国民が)触れ合い“爆買い”が話題になっている」と指摘した上で、「日中間には歴史認識や軍事関連問題などがあるが、マイナスを少なくし、プラスを増やす努力が必要である。それには共通の利益を追求すべきである」と提起した

林芳正・日中友好議員連盟事務局長(前農水相)は、「日中関係はアジア太平洋に位置する大人の大国関係だ。経済や安全保障メカニズムなどの分野で、単なる2国間関係にとどまらない」と言明。「他の国々に安心してもらえるよう、2つの大国リーダーとしての責任を果たしていくべきだ」と呼応した。

吉川弘之・元東京大学総長は「基礎研究とイノベーション」と題して基調講演。日本華人教授会議初代会長の朱建榮・東洋学園大学教授が締めくくりの総括を行った。

日本華人教授会議は、学際的交流と日本における華僑・華人社会の地位向上、日本各界・世界各国との対話と交流などを目的として2003年に設立された。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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