2015年10月14日、韓国・SBSテレビによると、韓国で料理番組の人気が高まる中、子どもたちの将来の夢にも変化が出てきている。01年、子どもたちの「なりたい職業」で「料理人」は上位10位にも入らなかったが、昨年は医者や芸能人に続き5位に入った。こうした中、小学生受講者が押し寄せる料理教室まで登場している。

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ある小学校の放課後講座には、従来の科学実験や書道などに加えて昨年から料理講座が加わった。児童らの要望に応じたものだが、周辺の小学校10校のうち6校でも同様に料理講座を運営しているという。

韓国では最近、テレビやインターネットで料理番組が人気を博し、スター的な存在の料理人も生まれている。こうした料理人に憧れ、将来は料理の道に進みたいと望む子どもが増えているのだ。小学3年の女児はインタビューで、「テレビに出る料理人がうらやましい。上手に料理をして人の前に堂々と立てるなんて」と語った。

一方で、こうした状況を不安視する声もある。ある小学校の校長は、「子どもたちが将来を生き抜くための職業について考えるべきなのに、スター料理人ばかりに注目している点が心配だ」と述べた。

これに韓国のネットユーザーからは、「一時的な流行に惑わされては駄目だ」、「バブルはすぐにはじける」といった憂慮の声や、「料理人を『シェフ』と持ち上げる番組が問題」、「最近テレビをつけると料理番組ばかりでうんざり」など、テレビへの不満の声が寄せられた。また、「ホジュン（韓国ドラマにもなった朝鮮時代の韓医師）に憧れて韓医師になったけど金にならず苦労してる世代と似てる」、「90年代初めごろはプロゲーマーが人気の職業1位だった。料理人も同じ運命をたどる」との意見もあった。（翻訳・編集/和氣）