2015年10月16日、中国では30年以上にわたって一人っ子政策が施行されてきたが、急激な少子高齢化が国の発展を阻害する懸念が年々強まり、2014年になるとこれを一部緩和する政策が全国的に施行された。

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これは夫婦の一方が一人っ子の場合に第2子出産を許可する「単独二孩政策」というものだ。中国国家衛生・計画生育委員会の試算では、これによって年あたり出生数200万人増を見込んでいたが、結果は多くの市政府関係者や専門家らを驚かせた。2014年の出生数はわずか47万人と微増にとどまり、もはや時代の流れは「子供は多ければ多いほどよい」というものではなくなっていた。これを受けて、「第2子出産を早く全面解禁に」との声が強まってきている。

中国共産党系新聞・環球時報（電子版）は16日付でアンケートを実施。「もしも一人っ子政策が全面的に撤廃されたら、第2子出産を望みますか？」と問いかけ、20日午後4時時点で2590人の回答を得た。うち19％にあたる488人は「望む」と回答したが、81％にあたる2102人は「望まない」と回答した。それぞれの回答理由は以下の通り。

■「望む」と答えた人の理由

「一人っ子って本当に孤独なものだし、将来的には何でも1人きりで解決しないとならなくなる立場なので、生活上の負担も大きい。特に農村部の一人っ子たち。彼らの両親には年金も退職金もないのです。老親介護やら何やら…考えるだけで怖い」

「本当はさっさと解禁すべきだったんだ。イマドキの甘やかされて育った一人っ子夫婦はいずれ、双方の両親4人を介護する立場になる。場合によってはさらに8人の祖父母まで！こんな状況になっても、介護を分担するどころか相談する人もいないありさまだ」

「兄弟というものを知らない今の子供たちは、それだけ家族の幸せを体感する機会に乏しいと思う。確かに子育ては大変なものだが、1人を育てるより2人を育てる方が2倍の苦労をするとは限らない。逆に、経験できる幸せは2倍にはとどまらない。老親介護の問題を横に置いておいたとしても、子供たち自身のために兄弟をつくってあげよう」

「第2子出産を“解禁”などと言っている場合ではなく、実際には政府がどんどん第2子出産を奨励していかねばならない段階に入っている。一人っ子政策はとっくの昔に時代遅れになっているのだ」

■「望まない」と答えた人の理由

「今の生活で第2子なんて経済的に無理だし」

「今でさえカツカツなのに、第2子なんて産む勇気も出ない」

「本気で育てるの無理だよ」

「金がない。子供なんて1人で十分だろう。昔は2人ほしいと思ったけど、金がないんだもの。現実は残酷だよ」

「産んでもいいよ。国が養育費出してくれるならね」

「今の時代は子供1人育てるだけで大変な時代。教育費も高いし、そのあとは就職だ、結婚だと心配事は絶えないし。生活するだけで疲れる」

「2人目がどうこう言う前に、誰か私の疑問を解決してよ。2人目を産んでたった1カ月の育休で復職しろって…子供はどこに預けて働けばいいの？粉ミルクはあんなに値上がりしてて、誰が買えるっていうんだろう。安いのがいいなら国産を買えっていうけど、誰があんなものを安心して子供に飲ませられるのよ。教育費だってあり得ないくらい高いのに、誰が負担できるっていうの？こういう問題が解決されなければ、私は産めないし育てられない」

「産むな産むなというから産まなかったんだ。それを今度は産めって言うのか？」

「今は2人目を産んだら多額の罰金。これからは2人目を“産まなかったら”罰金ってか？」（翻訳・編集/愛玉）