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「ヤク」が長時間にわたり、青蔵鉄道のレールを占拠している。
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2006年7月1日に開通したばかりの「青蔵鉄道」が、早くも深刻な危機に直面している。開通から4日後の7月5日、チベットの雁石坪(イェンシピン)地域から南に1km付近で、10頭近くの「ヤク」が長時間にわたり、青蔵鉄道のレールを占拠するという事態が発生したのである。「ヤク」は、チベット高原に生息するウシ科の動物。体長約3m、体重約500kgとかなりの巨体で、オス・メスとも長い角をもつ。そんな彼らにレールを占拠されたとあっては、大事故につながる恐れもあり、列車の安全走行にとっては見過ごせない問題だ。しかし鉄道が開通したとはいえ、チベット高原が彼ら野生動物の「家」であることには変わりはない。青蔵鉄道の運営機関では、この問題について緊急対策を練っているが、今後、チベット高原で「文明」と「野生」が共存していくため、根本的な解決策が求められることになるだろう。
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