Record China 2015年11月24日(火) 17時5分
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23日、中国に先を越された日本の新幹線が米国で挽回を目指している。写真は新幹線。
2015年11月23日、環球時報によると、中国は世界高速鉄道市場における日本との戦いで「一歩先んじ」、インドネシアからの受注を獲得した。日本がJR東海の新幹線システム導入を目指して進めている米テキサス州の高速鉄道計画は2021年開業の予定だが、順調に進むかは未知数で、着工に先立つ資金調達、用地取得、現地の人々の懸念解消など、さまざまな困難が横たわる。
テキサス側は最高時速300〜320キロの車両を走らせ、ダラス−ヒューストン間を約400キロで結ぶ青写真を描いている。米国側のプロジェクト担当者は民間会社のテキサス・セントラル・パートナーズ(TCP)。双方は現在、プロジェクト資金集めの詳細について話し合っており、着工前に経費の半分以上にあたる約2億ドル(約240億円)を確保したいとしている。
米NBCによると、TCPは民間会社で、政府のバックアップはない。高速鉄道プロジェクトは17年の着工、21年の開業を目指し、テキサス州の州都ダラスと同州最大の都市ヒューストンを結ぶ陸上交通路の所要時間がこれまでの3時間から1時間半に短縮されることになる。日本の新幹線の主力車両を改良した「N700−I Bullet」が導入される見込みだ。
しかし、このプロジェクトにはなお多くの不確定要因が横たわる。米連邦政府やテキサス州政府からの資金はなく、建設は100%民間資金によって進められる。総額4億ドルにも上る建設資金を集められるかどうかが、米国側の直面する最大の問題だ。環境や騒音への懸念から、同プロジェクトに反対の声を上げる民間団体もある。
高速鉄道の建設に必要な用地の取得も重要な課題だ。TCPのティム・キーズ最高経営責任者(CEO)は、「目下最大の任務は建設予定地の住民を説得して土地の売却に応じるようすることだ」と述べた。
高速鉄道プロジェクトは国と州政府の関連当局の認可を受けなければ実現不可能だ。13日には米連邦鉄道管理局が「高速鉄道プロジェクトがヒューストンのビジネスエリアに直接乗り入れることを認可する予定はない」との方針を明らかにした。これはつまり、高速鉄道が完成しても、駅はヒューストンの市街地から遠いということだ。
日本の新幹線技術が海外で導入された初めてのケースは07年に開通した台湾の高速鉄道プロジェクトで、主に車両と運行システムが導入された。テキサスのプロジェクトが最終的に実現すれば、日本が路線敷設計画段階から参入した高速鉄道輸出の初ケースになる。
高速鉄道の受注競争において、日本は中国の圧力を受けている。テキサスプロジェクトは日本にとって唯一具体的に進んでいるプロジェクトで、これを契機に局面を打開し、高速鉄道輸出の劣勢を挽回したい考えだ。インドネシア高速鉄道プロジェクトの戦いで日本は手痛い敗北を喫している。11年にJR東海と米フロリダ州が進めた高速鉄道プロジェクトは選挙による州知事の交代で予算をカットされ、幻に終わった。
中国は最近、インドネシア高速鉄道という大口受注を獲得し、13日にはラオスと総投資額約400億元(約7600億円)の中国・ラオス鉄道プロジェクトに調印した。この鉄道は総延長418キロで、20年の開業を目指し、全線で中国の技術基準を採用し、中国の設備を使用する予定だ。また、今年9月には中国の鉄道会社数社が手を組んだ連合体が米国の民間会社エクスプレスウェストと協力関係を締結し、ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ総延長370キロの高速鉄道を建設することを明らかにした。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/藤井)
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