フランス人も驚く、中国人の欧州7カ国10日間「電撃ツアー」=参加者「何も覚えていない」―中国メディア

Record China    2015年12月25日(金) 16時40分

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22日、中国新聞社によると、仏華字紙・欧州時報はこのほど、欧州7カ国を10日間で旅する中国人向けツアーに参加したフランス人記者の「体験記」を掲載した。写真はパリ。

2015年12月22日、中国新聞社によると、仏華字紙・欧州時報はこのほど、欧州7カ国を10日間で旅する中国人向けツアーに参加したフランス人記者の「体験記」を掲載した。

このツアーは英国、フランス、スイス、リヒテンシュタイン、オーストリア、イタリア、バチカンの7カ国の観光スポットを10日間で巡るというものだ。

夜11時にロンドンのヒースロー空港に到着した一行は、宿へ向かう途上、ガイドから「現金は上着の内ポケットにしまっておくことをお勧めします。特にパリではスリにご注意ください」と説明を受ける。

2日目は7時半からホテルで簡単に朝食を済ませ、8時にはツアーバスに乗り込み出発。ロンドン市内のランドマークを一通り「巡視」する。そう「巡視」という言葉がふさわしい。ゆっくり「見学」するゆとりはない。ランチはわずか15分。ツアー会社が手配したレストランに払う費用は1人当たり5ユーロ(約660円)だ。

パリ観光は48時間の「マラソン」だ。ベルサイユ宮殿、セーヌ川クルーズを楽しみ、翌日はわずか1時間15分のルーヴル美術館見学。ツアー客はミロのヴィーナスとモナ・リザの前で慌ただしく自撮りする。見学時間が短いのはショッピングに時間を割くためだ。パリの百貨店ギャラリー・ラファイエットの店内は、パリっ子になじみのオスマン大通りの他のショップとは明らかに雰囲気が異なる。もはや中国人専用のショッピングセンターだ。

パリを後にすると、一行は5日間で4カ国を巡ることになる。スイスは風光明媚な欧州の別天地として知られるが、中国人には「腕時計購入ツアー」でしかない。

中央アルプスのティトリス山の滞在時間は40分。リヒテンシュタインではファドゥーツ城をバスから眺め、夕方にたどり着いたオーストリア・インスブルックでは、店はすでに閉店していた。

イタリアへと南下した一行は、ベネチア、フィレンツェと駆け足で旅し、最終日の早朝にローマ入り。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂を目前にガイドが一言。「(セキュリティーチェックで)長蛇の列が予想されますので、上手いこと割り込みして、見学を早めに済ませましょう。空港では税金の払い戻しにも時間を使いますので」。

帰国の途に就く空港で、ツアー参加者の1人が残念そうにこうつぶやいた。「中国へ帰って旅の印象を聞かれたらこう答えるしかない。何も覚えていない、と」。(翻訳・編集/柳川)

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