東証株価、上下幅900円超の乱高下=日銀の「マイナス金利導入」受け―急騰後失望売りも

八牧浩行    2016年1月29日(金) 14時10分

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29日、日本銀行は金融政策決定会合で追加的な金融緩和策として、マイナス金利政策の導入を決めた。当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用する。これを受け東証株価は乱高下した。写真は日本銀行。

2016年1月29日、日本銀行は金融政策決定会合で追加的な金融緩和策として、マイナス金利政策の導入を決めた。当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用する。

日銀が追加緩和を決めたのは、原油価格下落や中国経済減速などを背景に、アベノミクスの一枚看板である円安株高の流れが逆流、国内の景気や物価情勢が軟調に弱含みに推移する懸念が高まっているためだ。春闘を前に、企業の賃上げや設備投資にブレーキがかかれば、経済の好循環が断たれ、日銀が目指す物価2%の達成も危うくなるとの判断が働いた。

この決定を受けて同日の東京株式市場の日経平均株価は乱高下。1万6900円を下回る水準まで下げていたが、日銀の追加緩和を受けて円相場が一時、1ドル=121円前後まで急落したため急反発。一時前日比600円近い1万7638円を付けたが、その後、マイナス金利は一部にとどまるとの見方が広がり、一時1万6700円台に急反落した。その後、値を戻したものの、この間の上下幅は900円超に達した。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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