暗黒料理?中国の学食でユニークなおかずが生まれるのはなぜか―中国

Record China    2016年3月11日(金) 7時10分

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10日、安慶師範学院(安徽省安慶市)の食堂が今月7日、オレンジと鶏肉、パインと肉、コーンとブドウの炒め物、ブドウとトマト、リンゴと肉という5種類の新しいおかずの提供を始めた。

2016年3月10日、安慶師範学院(安徽省安慶市)の食堂が今月7日、オレンジと鶏肉、パインと肉、コーンとブドウの炒め物、ブドウとトマト、リンゴと肉という5種類の新しいおかずの提供を始めた。さっぱり味のフルーツを組み合わせたこれらのおかずは人気となり、多くの学生が噂を聞きつけて早くから列を作り、午前中の授業が終わって20分後には全て完売となった。 中国新聞網が報じた。

これらのちょっと「グロテスク」なおかずには、ネットユーザーから賛否両論が上がっている。あるネットユーザーは、「斬新なおかずを打ち出すのはいいこと。おいしいかおいしくないかは別として、いつも同じメニューでは、食欲もわかない」と支持する声を寄せる一方、別のネットユーザーからは、「果物のビタミンが全て壊れてしまう」、「この料理食べても大丈夫なの?」など心配する声も上がっている。同学院の大学2年生の一人は、「『暗黒料理』ではない。味もまあまあだし」としている。

味のほか、量も学生の関心の的となっている。同校の別の2年生は、「彩りもいいし、フルーツと野菜が入っているのでダイエットしたい人にはいい。それに、ビタミンも十分取れる。でも、男子にとっては、少なすぎて、すぐにお腹がすくのでは」と語っている。

同食堂のマネージャーは取材に対して、「おいしい料理を作ることだけを考えている。栄養あるフレッシュなおかずを学生に提供したい。そのため、今年から新しいおかずを5種類提供し始めた。オシャレの最先端を行く今の学生の好みにも合わせた。食堂のおかずがずっと一緒だと、学生の必要を満たすことができない」と語った。

ネットユーザーの間で話題になっているユニークなおかずを提供しているのは同学院だけでなく、中国の多くの大学食堂でも提供されている。

例えば、福建師範大学には月餅とトウガラシの炒め物があり、湖南大学には、ミカンとスペアリブの料理がある。また、北京体育大学にはスイカとバナナの炒め物があり、復旦大学上海)には、マンゴーの揚げ物がある。これらのおかずは、メディアにも度々取り上げられ、多くの人がそれらを味見しに行っている。

なぜ、中国の大学ではこのようなユニークなおかずが提供されるのだろう?湖北省武漢市のある大学で後方支援業務を担う会社の責任者は、「料理の系統ではなく、学生の好みがまず考えられる。堅く決められたメニューはない。学生の必要を満たすために、創造力と想像力を働かせるようコックらにすすめている。大学というのは元々、新しいものを作ったり、想像力を働かせたりする必要がある場所なのだから。学校は、多くの制限を作る必要はない」との見方を示す。

ユニークな料理は栄養素が高くないのでは?という声に関して、北京栄養士協会の劉蘭(リウ・ラン)事務局長は、「果物と野菜を組み合わせるのはいいこと。なかには果物や野菜がきらいな学生もおり、このような斬新なおかずは学生にとってフレッシュ。学生の果物の摂取量を増やすことができる。また、果物と肉を組み合わせることで、おかずの口当たりを良くし、学生も食欲が出る。例えば、パインと肉の組み合わせ」としている。

そして、「果物のビタミンは高温になると、壊れてしまう。そのため、このようなおかずを提供する場合は、果物を炒める時間を短くしたほうがいい」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)

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