2016年6月25日、米華字紙・多維網は記事「米空母に怯えた中国、スカボロー礁の埋め立てを回避―米専門家」を掲載した。

南シナ海問題をめぐる米中の対立が激化している。人工島の埋め立てを続ける中国に対し、米国は態度を硬化。ジョン・C・ステニス、ロナルド・レーガンと2隻の空母を展開し、中国に圧力をかけている。

元米国防総省国防長官上級顧問のエイミー・シーライト氏は、米国の圧力は効果を上げ、フィリピンに近いスカボロー礁の埋め立てを中国はためらうと分析した。中国はスカボロー礁、パラセル諸島、スプラトリー諸島に軍事拠点を構築し、南シナ海の実効支配を強化しようと狙っていただけに、その目論見が崩れることとなる。

もっとも中国が行動を控えるのは9月初頭まで。中国・杭州市で開催が予定されているG20サミットまでは挑発行動を控えるとみられるが、その後は米国が新大統領就任までの権力の空白期間を迎えることもあって、どのような行動に出るのか慎重に見極める必要があると警告した。（翻訳・編集/増田聡太郎）