「ポケモンGO」で軍事機密が漏えい!?―中国紙

人民網日本語版    2016年7月21日(木) 17時20分

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AR(拡張現実)を採用したスマートフォンアプリゲーム「ポケモンGO」が現在、世界中で爆発的人気となっており、中国の多くのゲーマーも中国版の登場を首を長くして待っている。しかし、同ゲームの利用がきっかけで、軍事機密漏えいが懸念されるという。

AR(拡張現実)を採用したスマートフォンアプリゲーム「ポケモンGO」が現在、世界中で爆発的人気となっており、中国の多くのゲーマーも中国版の登場を首を長くして待っている。しかし、ある海外メディアによると、同ゲームの利用がきっかけで、「軍事基地の位置が分かってしまう」ことを、中国は懸念しているという。環球時報が伝えた。

米紙「星条旗新聞」の報道によると、同ゲームには確かに情報漏洩の危険があり、既にあるゲーマーが軍事基地に入りこもうとしたケースも発生している。それでも専門家は、「採用されているAR技術の用途は広く、その技術向上に力を入れるべき」との見方を示している。

▼中国はピカチュウによる秘密漏洩を懸念?

「Ubergizmo」の報道によると、「ポケモンGO」は、ARを採用したゲーム。スマホで撮影した動画とバーチャルの世界を合体させ、プレーヤーはスマホを持って、現実世界を歩いて探索してポケモンを捕獲することができる。中国ではまだ同ゲームは公開されていないものの、情報漏洩につながるのではと懸念する声が既に上がっている。報道によると、懸念を示す人は、これは日米が共同で開発したアイテムで、ピカチュウを探すためにプレーヤーが入ろうとしない地域を探し、中国の軍事基地を割り出そうとしていると指摘している。珍しいキャラクターをある地域に配置し、誰も探しに行かないようなら、そこはアクセスが制限されている軍事地域である可能性が推測できるという。

中国電子科学研究院で仮想現実を研究する楊陽朝博士は18日、「今のところ、バックグラウンドでどのようにキャラクターの座標を確定するのかを確認するのは難しい。開発者は、プレーヤーが撮影したものを、野原や道路、商店などのようにジャンル分けした後、キャラクターを対応する場所に配置するのかもしれないし、プレーヤーのいる場所に基づいてキャラクターのタイプや位置を確認するのかもしれない。プレーヤーが示す気候や地形と関係がある可能性もある」との見方を示した。

▼米中共に情報漏洩を懸念

「Ubergizmo」の記事は、中国人があれこれと無用な心配をし、疑い深いかのように描写しているが、実際には、同ゲームがもたらす現実の世界とインターネットの世界のセキュリティリスクに既に注目が集まっている。

中国人工知能の分野のある専門家は匿名で18日に取材に応じ、「同ゲームが軍事機密を漏洩する可能性は確かにある」と指摘。「例えば、プレーヤーが海南省三亜市のある砂浜でこのゲームをし、そこで発生したキャラクターの座標は砂浜周辺にある機密性の高い施設にも関係し、プレーヤーが撮影した画像をアップすると機密が漏洩してしまう可能性がある」との見方を示した。

「星条旗新聞」のサイトは、「ポケモンGOがセキュリティリスクを抱えることを懸念する」をテーマにした記事を掲載し、「世界中で一世を風靡しているポケモンGO が、現実の世界とインターネットの世界のセキュリティや情報漏洩をめぐるリスクに対する懸念を呼んでいる。同ゲームでは、現実の世界の中でバーチャルのキャラクターを探すため、ライト・パターソン空軍基地に入ろうとしたゲーマーもいる。当然、入ることはできなかったが」とした。

▼専門家「AR技術が世界を変える」

楊博士によると、ARとは、現実環境に仮想情報を加える技術。コンピューターを通して物品を認識し、さらに画像をリアルタイムで識別し処理を行う。将来的には、AR眼鏡をかけて街を歩くと、見えるものの情報が目の前に現れる。例えば、公共バスの停留所を見ると、バスが何時に来るかなどの情報が浮かび上がる。しかし、これを実現するにはコンピュータビジョン、マルチメディア、データ処理、マルチセンサーセンサ・フュージョン、データ送信、シーン融合など多数の先進技術を掌握しなければならない。

楊博士は、「現在、VR(仮想現実)とAR技術は並行して発展している。VRは多くの工業・製造の分野で応用されているのに対し、AR技術の応用はまだ始まったばかり。ARはゲームや娯楽などの分野だけに応用される技術では決してない。ゲームの分野は多くの人にとって最も受け入れやすいため、まず応用されているだけだ。AR技術のポテンシャルは巨大で、工業・製造や機械設計、軍事など広い分野に応用される可能性がある」との見方を示している。

AR技術は既に、軍事分野に応用されている。「星条旗新聞」の17日付の報道によると、米国のニューポート・ニューズ造船所は既に、AR技術を使って原子力空母の建造をサポートしている。設計図の代わりにAR技術を利用することで、設計や建造の効率が大幅に向上するという。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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