人民網日本語版 2016年8月7日(日) 15時40分
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中国の人民大学に留学しているAMIKUNは、中国語を専攻しており、今年9月で大学4年生になる。そんな彼の流暢な中国語は、多くのネットユーザーに強い印象を与えている。
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「皆さん、おはこんばんにちは。AMIKUNです」。これは、今年1月から、中国の弾幕動画共有サイト・ビリビリ(bilibili)に投稿を始めた・AMIKUNのお決まりのあいさつだ。中国の人民大学に留学しているAMIKUNは、中国語を専攻しており、今年9月で大学4年生になる。そんな彼の流暢な中国語は、多くのネットユーザーに強い印象を与えている。(文:朱東冬。北京青年報が報じた)
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■「ビリビリ」で人気の日本人誕生
AMIKUNは2015年11月から動画共有サイトYoutubeに動画をアップし始めたものの、クリック回数が伸びず、友人のアドバイスをうけて、今年1月からビリビリで投稿し始めるようになった。動画では得意の中国語を十分に生かし、その内容も、中国の寮や食事の紹介、中国何でもランキング、激辛料理に挑戦、質問コーナー、日本語や日本文化の紹介、日中同形語の比較などバラエティに富んでいる。多くのネットユーザーからは、「日本人から中国語を教えてもらった」と驚きの声が上がっている。時には、生中継で、フォロワーとの触れ合いを行い、質問コーナーで答えていなかったネットユーザーの質問に答えたり、絵を描いたり、ゲームをするところを中継したりしている。
現在、AMIKUNのフォロワーは5万人以上に達し、微博(ウェイボー)のフォロワーも9000人以上になっている。これほどの人気に本人は「意外」という反応。それでも、急速に高まった人気には必ず理由があるもので、内容がおもしろく、適切なプラットホームに出会ったことが大きな原因かもしれない。ビリビリは、日本風のサイトで、そのユーザーは主に若者。その多くがアニメやゲームなど、日本の大衆文化のファンだ。そして、AMIKUNの日本語同様に流暢な中国語が、中国のネットユーザーに親近感を感じさせている要素の一つとなっている。
■パフォーマンスは子供のころからの夢
動画の製作は、突然思い立って始めたわけではなく、AMIKUNが長年心に秘めていた夢だという。彼は子供のころから、パフォーマンス欲が強く、初めて舞台に立ったのは、3、4歳の時の幼稚園の劇で「木」を演じた時だったという。その時、あっち向いたり、こっち向いたりしていたというAMIKUNは、「木は動いてはいけない」という声に納得できなかったという。劇を見ていた保護者らに、驚かれたとともに、「おもしろい子」と気に入られた。テレビを見ている時も、芸人らの物まねをしたりするのが好きで、元々福島なまりだったものの、いろんな地方のなまりが混ざって、修正がきかなくなってしまったという。
小学生になるとAMIKUNは演劇クラブに入り、パフォーマンス好きは変わることなかったが、将来の進路として芸能界に進みたいと言った時には、家族から猛反対されてしまった。その後、人民大学に留学してからも、短編映画やミュージックビデオなどの製作していたAMIKUNは、パフォーマンスの夢をあきらめきれず、動画製作という方法に変えてそれを実現した。家族には内緒で始めたという。
「日本は、中国ほど就職が難しくない。日本人が大学に行くのは普通就職のためではなく、見聞を広めたり、友達を作ったりするため」と話すAMIKUN自身は、多くの時間と精力を費やして、動画を製作し、自分の夢を実現させている。チームがあるわけではないため、撮影から編集、アップなど全てを一人でこなし、それらの技術を全て独学で身に付けた。動画製作に夢中になっているうちに1日があっという間に終わってしまうこともよくあるという。それでも、失うものあれば、得るものもある。友達と遊びに行く時間がなくても、動画を通してたくさんの友人ができた。AMIKUNは、フォロワーに誠実に接している。その証拠に動画のちょっとした手落ちを詫びたり、画像に対するツッコミコメントが寄せられても、一緒にそれを笑ったりしている。また、おしろい動画を作って、単にクリック回数を伸ばそうと、適当な編集をするのではなく、徹夜してでも実態に迫ったり、大学受験が近いときには受験生に励ましの声をかけたりしている。「利益のためにやっているのではなく、単なる趣味。ネットユーザーに好んでもらい、認めてもらえたらそれでいい」と話す。
■誰も思いつかないことをやってしまうAMIKUN
AMIKUNが中国語を学び始めたのは、00年にテレビで伝説のアクションスター・李小龍(ブルース・リー)の生前の映像を見たのがきっかけ。その時外国語を学ぼうと思い、みんな英語を勉強していたので、他の人とは違う言語と思って、中国語を選んだ。
10年間の努力を経て、AMIKUNは10年に中国に留学した。しかし、ヒアリングも会話もできず、試験で0点をよく取っていたという。周りの中国人も、特にゆっくり話してくれるわけではなく、0からのスタートという感じだった。その後、1年半かけて、中国語の環境にやっと慣れることができたAMIKUNは、「言語のレベルが、国境を越えた文化交流の唯一の成功の秘訣ではないものの、やっぱり大きなカギを握っている。この『カギ』がなくては交流の扉が開けられない」と話す。
大学2年生の時、AMIKUNは、第6回北京の大学留学生中国語コンテストに参加。1000人の中からベスト20に入り、決勝に進んだ。そして、一人で、米国人、インド人、中国人を演じて、食器の違いを説明。そのレベルの高い中国語で観衆を魅了し、優勝を果たした。
動画で、AMIKUNは激辛の食べ物や不思議な飲み物、コーラにメントスを入れて飲む実験などにも挑戦している。これは、単に見る人を楽しませるために自分を犠牲にしているわけではなく、普段もいろんなことにチャレンジするのが好きだ。それも、普通の刺激的な事をするのではなく、普通の人の思考回路では思いつきもしないようなことをするのが好きだ。
例えば、最近の動画では、80人分の巨大プリンを作り、友人らを招いて食べてもらったものの、それでも食べきれず、プリンを見るのも嫌になったという。「最近、日本の小学生の先生をしていて、子供の発想は本当に自由だと感じる。成長の過程でそのような発想はあまり伸ばされることはないが、完全に消えてしまうわけでもない。何か巨大な物を食べたいと、子供なら誰でも思ったことがあるはず。大人になってお金があるようになったのだから、その夢を実現させたらいい」。
AMIKUNは、中国人と日本人がもっと交流することを望んでいる。日本のメリットはアニメだけなく、一方の中国も日本の一部のメディアが報じているように時代遅れではない。たくさん交流しなければ、互いに対する固定観念を取り除き、本当の相手の姿を見ることはできない。(提供/人民網日本語版・編集KN)
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