人民網日本語版 2016年8月9日(火) 9時10分
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「中日関係」と聞くとすぐに政治を連想するが、全体に目を向けると実は政治はその一部に過ぎず、しかもほんの一部分でしかない。(文:吉田陽介 瞭望東方週刊掲載)
私が北京で生活したこの数年間で、首相の靖国参拝などの政治問題について議論したのは専門家か政治に関心のある人だけだ。一般の中国人は日本旅行や日本食、日本人の生活スタイルに興味を持っている。
日本語が話せない普通の中国人でも日本文化や社会について詳しく、よく驚かされた。
中国の友人と食事に出かけたときには、私に対して多くの中国人が「こんにちは」、「おはよう」、「おやすみ」、「がんばって」といった簡単な日本語の言葉をかけてくれる。
20代の中国の友人は学校や教材などで系統立てて日本語を学んだことがないが、簡単な日本語で自己紹介ができる。友人は小さい頃から日本のアニメが好きで、毎日見ているうちに自然と簡単な日本語が話せるようになったのだという。またおしゃれな中国人女性のほとんどは何度も日本へ買い物に行くため、日本の化粧品についてかなり詳しい。
このように、中国人は日本の政治以外のことに興味を持っており、中日関係発展に非常に役立っているといえる。中国人が日本人に買い物に行くことに対して、多くのメディアは批判しているが、私は中国人と日本人のお互いに対する理解の促進につながると好意的にとらえている。
中国と日本は外交関係が悪化することがあるが、一般的な中国人は政治の問題とその他の分野を区別して日本を見ている。
実のところ、中国人は日本を客観的に理解していて、中国を客観的に理解する日本人も増えてきているようだ。
日本の書店には「中国の脅威」を強調する書籍が多く並び、新聞や雑誌、インターネットなどのメディアでも中国を批判する文章が多く、客観的に中国を分析したものは少ない。このことが日本人の中国に対する印象に影響を与えている。だからこそ、日本は中国に対してより深い理解を目指す必要がある。
日本人の中国に対する印象を変えるために、中国には多くの名所・旧跡を有する悠久の歴史がある国という一面だけでなく、生命力・吸引力のある現代国家の一面もあるということを日本人に教える必要がある。
中国人と日本人はお互いに相手の「本当の姿」を知るべきだ。国民の感情は改善しづらい最も大きな問題で、お互いを理解しようとしない姿勢に原因があり、特に両国の若者同士の交流が少なすぎる。若者同士の自由な交流ができれば、将来の民間交流の発展につながり、中日の外交関係改善に大いに役立つだろう。(提供/人民網日本語版・編集/YK)
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