パリ・ファッションウィークで人気となった新疆伝統の刺繍―中国メディア

人民網日本語版    2016年8月30日(火) 14時20分

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「美しいものなら何でもみんな大好き」。18日に、新疆ウイグル自治区ハミ市の伝統工芸工房が開催する発表会で、デザイナーの秦旭さんは、刺繍作品を携えてパリ・ファッションウィーク・オートクチュールコレクションに参加した時のことをはっきりと思い出していた。

「美しいものなら何でもみんな大好き」。18日に、新疆ウイグル自治区ハミ市の伝統工芸工房が開催する発表会で、デザイナーの秦旭さんは、新疆の刺繍作品を携えてパリ・ファッションウィーク・オートクチュールコレクションに参加し、注目を集めた時のことをはっきりと思い出していた。中国新聞網が伝えた。

今年7月初めにフランス・パリで開催されたオートクチュールコレクションで、中国の刺繍作品「花開了」が披露され、注目を集めた。このドレスは、腰の部分に取り入れたハンドメイドの美しい刺繍のデザインが特に美しくあでやかだ。これは、ハミ市五堡鎮の女性手工芸人である熱娜古麗・素批さんの作品で、柄は彼女の母親が50年以上前に製作した花の刺繍をモチーフにしたという。

新疆ウイグル族の伝統刺繍工芸が今回初めて世界の舞台に登場し、その橋渡しをしたのが、中国のオートクチュールブランドの創始者である秦さんだ。

中国文化部(省)は今年3月、ハミ市に新疆ハミ伝統工芸工房を設置した。そこでは、ハミ市伝統の刺繍の研究開発、成果の創出、展示、ブランド構築、市場でのPR、無形文化遺産伝承人の育成、訓練などさまざまな取り組みが行われている。

工房が立ち上げられてから、秦さんは招待を受けてハミ市を訪問した。同市の五堡鎮にある熱娜古麗・素批さんの刺繍合作社を訪問した際、孜勒海木・沙吾爾さん(71)の50年以上前の刺繍作品を発見し、秦さんはその美しい柄と精錬された技術に大きな感銘を受けた。その柄を上海に持ち帰り、改めてデザインして、オートクチュールの服として採用した。このようにして、秦さんと、孜勒海木・沙吾爾さんの娘である第四代伝承人の熱娜古麗・素批さんとの提携が始まり、ハミ市の刺繍の高級アパレルへの進出に取り組み始めた。

熱娜古麗・素批さんは6歳の時に、母親から刺繍を学ぶようになった。そして、20歳を過ぎてから、彼女の作品を注文する人が現れ、それが大きな励みになったという。近年、政府が無形文化遺産を重視し、その保護に努めるようになるにつれ、ハミ市の刺繍も注目を集めるようになった。熱娜古麗さんは2013年6月に刺繍合作社を設立し、それと同時に弟子を募集し、周辺の女性も一緒に生活レベルを向上させられるように励んできた。

今では、熱娜古麗さんのもとには、西安や上海、浙江などの会社から注文が入り、その刺繍作品の値段も上がっている。熱娜古麗さんは、「今はできるだけたくさんの弟子たちに技術を伝えたいと思っている。そして、ハミ市の刺繍が世界のもっと多くの場所へと進出できるようにしたい」と語った。

2008年6月、ハミ市のウイグル族の刺繍は、第二弾中国国家級無形文化遺産保護リストに登録された。現在、ハミ市には無形文化遺産の伝承人が36人おり、ウイグル族刺繍企業や提携会社が231社あるほか、熟練した刺繍の技術を持つ女性が4000人余りいる。

中国無形文化遺産保護業務専門委員会の副主任委員である劉魁立氏は取材に対して、「ハミ市のウイグル族刺繍には、非常に整ったさまざまなシンボルがあり、民族伝統が鮮明に反映されている。刺繍作品は小型で精巧に作られており、どれも唯一無二の独自性がある。伝統の刺繍を海外などに進出させ、市場化する過程で、刺繍職人は自分の技術にもっと誇りを持つようにしてほしい」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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