寒流にぶつかる韓流=サムスンに痛手、海運大手は破綻―中国メディア

人民網日本語版    2016年9月16日(金) 20時20分

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このほど世界7位、韓国トップの海運大手・韓進海運(ハンジン)が裁判所に法定管理(会社更生法に相当)を申請したというニュースがグローバル市場を震撼させた。

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このほど世界7位、韓国トップの海運大手・韓進海運(ハンジン)が裁判所に法定管理(会社更生法に相当)を申請したというニュースがグローバル市場を震撼させた。同じ時期に、サムスン電子のスマートフォン「ギャラクシーノート7」が世界で数十件に上る爆発・発火事件を起こし、サムスンは窮地に陥った。サムスンによると、原因は電池の不具合ということだが、だからといってサムスンにかかる圧力が減殺されるわけではない。電池を作っているのがサムスンの子会社だからだ。キャラクシーノート7はサムスンが研究に時間をかけ、アップルや華為(ファーウェイ)に対抗してグローバル市場のシェアを奪回しようとしてうち出したもので、雪辱を期した究極の製品になるはずだった。第一財経のサイトが伝えた。

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だがたびたび起こる発火事件や数十件の爆発により、販売された250万台はすべて回収(リコール)することになった。

ギャラクシーノート7はサムスンの16年の最重要製品であり、サムスンは世界の携帯電話産業のトップを目指し、この製品に期待をかけていた。だが250万台をすべて回収することになっただけでなく、製品そのものが販売停止になってしまった。この件でサムスンの営業収入は50億ドル(約5092億円)減少し、同年の純利益は5%減少した。サムスンの携帯電話はここ数年、業績が低下を続けており、今年第1四半期(1-3月)に少し好転したと思ったら、今回の事件が起こり、惨憺たる状況に陥っている。サムスンには資産の蓄積があるので、数10億ドル程度の損失は大したことがないと考えたとしても、ほかにもまだサムスンを窮地に追いやる要因がある。それはサムスンブランドが深刻なダメージを受けることだ。

サムスンはコメントを出し、韓国のユーザーにギャラクシーノート7の利用を停止するよう呼びかけた。報道によると、問題のある電池が発火や爆発を引き起こす恐れがあり、米国、日本、シンガポールの航空会社やパキスタン国際航空をはじめ、多くの国の航空会社が機内への持ち込みを禁止している。米国消費者製品安全委員会も9日に警告を出し、この携帯電話の利用を停止するよう消費者に呼びかけた。そこでサムスンは10日に韓国のユーザーに向けて同じようなコメントを出したのだという。

サムスンはこれまでずっと韓国の人々にとって「世界一の企業」だった。韓国の国内総生産(GDP)の5分の1を担い、韓国5000万人の人々が科学技術の夢を託す存在だった。ロイター社が、「サムスンの李健煕会長が咳をすると、韓国全体が風邪を引く」などと報じたこともある。

だが今や、韓国人にとって「宇宙一」のサムスンに問題が生じ、同じく韓国人にとって「海運の王様」だった韓進が破綻した。韓進の法定管理申請はグローバル市場を揺るがした。輸送力という点で、このたびの出来事は海運市場最大規模の破綻案件になる。中国の有名投資家は、「状況が非常に厳しかった2008年の海運業の危機の時ですら、これほど大規模な海運企業の破綻はなかった。今回の大手韓進の破綻は、本当に突然のことであり、グローバル海運市場に新たな危機が発生する可能性を暗示する」と話す。データをみると、韓国の8月の対米国・欧州連合(EU)輸出は前年同期比4.8%減少し、原油輸入量は同5.2%減少した。韓国経済は大幅に落ち込み、財政面で警報が鳴り響いている。

ここ2年ほどの間に、韓進は負債が山積みになり、経営状況が非常に悪化していた。昨年末の債務残高は6兆6000億ウォン(約5993億円)に上り、債務のオーナー権益に対する割合は850%に迫った。今年1〜7月には貨物船の製造注文が激減し、10〜15年の年平均の5分の1にまで落ち込んだ。たくさんの貨物船がバラバラにされたが、その直接の原因は世界的に海運の費用が低下し、過去最低を記録したことにある。1000隻に及ぶ貨物船が解体されて廃材となり、売り払われる様子には、グローバル経済の低迷ぶりが反映されている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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