中国の有人宇宙船、33日間の飛行のために行う4つのこと―中国メディア

人民網日本語版    2016年10月17日(月) 16時30分

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有人宇宙船「神舟11号」の任務を遂行する宇宙飛行士2人は、軌道上を33日飛行する。

有人宇宙船「神舟11号」の任務を遂行する宇宙飛行士2人は、軌道上を33日飛行する。中国有人宇宙事業弁公室の武平副主任は16日、酒泉衛星発射センターで「神舟10号の任務を踏まえた上で、4つの措置で宇宙飛行士の健康的な生活、効率的な作業を保証する」と明らかにした。新華社が伝えた。

▼武氏は次のように紹介している。

宇宙飛行期間の長期化に伴い、無重力環境が人体にもたらす悪影響も大きくなる。特に心血管系の機能低下がさらに目立つようになるほか、筋萎縮や骨粗鬆の問題も一定の程度で生じるようになる。さらに宇宙飛行士は長時間飛行を終えて地上に戻った後に生じる重力再適応への症状がよりはっきりと表れ、その再適応の期間も長くなる。

今回の任務で宇宙飛行士2人は軌道上を33日飛行するが、4つの措置で健康的な生活、効率的な作業を保証する。

第一に医療面でのモニタリング。飛行期間中は問診や基本的な生理指標の検査、尿検査、心肺機能の検査といった手段を総合的に活用し、宇宙飛行士の健康状態を定期的にチェックする。さらに船内における微生物制御の強化を重視し、予防治療薬や関連する医療機器を設置し、飛行中の宇宙飛行士の健康状態をサポートする。また今回の任務では、宇宙・地球遠隔医療サポートシステムを初めて構築し、宇宙と地球で共同診察を行うことにより、宇宙飛行士の軌道上での医療問題を解決する。

第二に無重力による生理反応の予防。予防設備とトレーニング機器を設置することで、無重力が宇宙飛行士にもたらす悪影響を極力低減する。専用器具の使用による飛行初期に生じやすいめまいや鼻づまりといった症状の解消のほか、エキスパンダーやエアロバイクの利用や、ペンギンスーツによる作業で、心肺機能の低下や筋萎縮、骨粗鬆などを総合的に予防する。

第三に栄養バランスによる健康管理。今回の任務では宇宙食のバリエーションがさらに豊富となり、そのメニューは100種類弱にものぼる。献立は5種類あり、栄養バランスもさらに考慮されている。また個人の好みも配慮し、美味しさを追求した。宇宙飛行士にも試食してもらうことで満足度も高めている。これらの食品は宇宙飛行士の軌道飛行期間中の、カロリー・栄養摂取の需要を満たすことができる。

第四にメンタルケア。今回の任務は軌道上での飛行期間が長いため、宇宙飛行士のメンタルケアを強化する。専門的な心理士によるサポートや家族とのコミュニケーション、宇宙飛行士チームのサポートなどを踏まえた上で、技術サポート手段をさらに改善した。例えばVR技術に基づくストレス解消システムを開発し、宇宙・地球情報交流システムをアップグレードした。宇宙飛行士はいつでも地上と情報を交換し、メールを送信し、家族や友人と動画で交流できる。これによりストレスを解消し、宇宙飛行士たちのメンタル面での健康を目指す。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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