中国軍の軍用機向けエンジン、ロシアからの調達を継続、国産よりも信頼性重視か―露メディア

Record China    2016年10月30日(日) 8時10分

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26日、ロシアの航空関係者はこのほど、ロシアの国防関連輸出会社が中国向けに軍用ターボファンエンジン「AL−31」と「D−30」を輸出する新たな契約を結んだことを明らかにした。資料写真。

2016年10月26日、ロシアの航空関係者はこのほど、ロシアの国防関連輸出会社が中国向けに軍用ターボファンエンジン「AL−31」と「D−30」を輸出する新たな契約を結んだことを明らかにした。中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。

ロシアメディアによると、中国はこの契約で3年以内にロシアから合わせて約100台のエンジンを入手することになる。AL−31エンジンは1台500万ドル以上、D−30も相当の額であり、露戦略・技術分析センターの専門家による試算では総額10億ドルに上る契約だという。

中国は2010年からD−30エンジンを調達しており、これまで輸出された台数は239台とされ、中国人民解放軍の「轟−6」爆撃機や、「運−20」輸送機に搭載されている。1990年代からAL−30エンジンを搭載したSu−27戦闘機、Su−30戦闘機が輸出されたが、2000年からは中国の国産戦闘機「殲−10(J−10)」にも搭載されるようになった。

同時期から中国はD−30に代わるエンジンとして国産ターボファンエンジン「WS−10」の開発を進めていた。ロシア科学アカデミー極東研究所の専門家は、中国が自国軍用機のためにロシアからエンジンの調達を続けていることは、中国の国防産業が多大な努力を払っていてもなお、ロシア製エンジンに匹敵する国産エンジンが開発できていないことを意味するのではないかと指摘している。

今回調達するAL−31は、これまで調達した戦闘機あるいは国産の新型戦闘機のどちらに搭載するのか分かっていないが、現在のような比較的平和な時代にあっては、信頼性があり、耐用年数も長いロシア製エンジンの採用が最も適当だと専門家は話している。

専門家は、この新たな調達は中国が国産の第4世代戦闘機のエンジンの品質に満足しておらず、第5世代戦闘機のエンジンをロシアと共同開発する可能性もあることを意味していると指摘。中国の最新戦闘機「殲−20(J−20)」は国産エンジンモデルとAL−31エンジンを搭載したモデルの2つのバージョンで試験飛行が行われているという。(翻訳・編集/岡田)

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