宿題に追われる中国の小中学生、夜11時を過ぎても終わらず―中国

人民網日本語版    2016年10月28日(金) 15時40分

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深センのある名門小学校に通っている4年生の子供を持つというある保護者は最近、微信(Wechat)のモーメンツで、「夜11時を過ぎても子供が宿題をしている」と書き込み、大きな話題となっている。写真は中国の子。

広東省深セン市のある名門小学校に通う4年生の児童を持つというある保護者は、最近、微信(Wechat)のモーメンツで、「夜11時を過ぎても子供が宿題をしている。母親として、子供の代わりに『宿題が多すぎる』と嘆願したい」と書き込み、大きな話題となっている。華西都市報が伝えた。

四川省成都市の梁さんも先日、同様に微信(Wechat)のモーメンツで「子供の宿題が多すぎる」と書き込み、多くの保護者が「今の小学生は大変すぎる」と共感を覚えている。

今月20日に、中国青少年研究センターが発表した「『00後(2000年代生まれ)』の発展状況研究」の調査によると、「00後」の7割以上の宿題の量が基準を超えており、塾で勉強する時間が「90後(90年代生まれ)」の2倍、過半数が睡眠不足となっている。

同調査報告によると、「00後」の小学生が学校にいる時間は平均8.1時間で、「90後」に比べて0.6時間長かった。「00後」の中学生が学校にいる時間は平均11時間で、「90後」に比べて0.4時間長かった。

放課後に宿題をする時間も長くなっている。平日、「00後」の小学生が家でする宿題の平均時間は1.7時間で、13年に教育部(省)が規定した「小学生が家でする宿題は1日当たり1時間を超えてはならない」という基準を、0.7時間オーバーしていた。基準をオーバーしていた小学生の割合は66.4%だった。これが休日になるとさらにひどく、「00後」の小学生が家でする宿題の平均時間は基準を1.8時間オーバーしており、基準をオーバーしていた小学生の割合は81.1%だった。

「00後」の中学生の宿題状況は一層深刻になっている。13年に教育部が制定した規定では、「中学生が家でする宿題は1日当たり1.5時間を超えてはならない」となっている。しかし、「00後」の中学生の78.5%がその基準をオーバーしており、平均3時間となっている。休日になると、その時間は4.3時間に達する。

宿題だけでなく、塾も学生の時間を奪っている。同調査では、「00後」の小中学生が平日に塾で勉強する時間は平均0.8時間で、「90後」の2倍となっている。休日を見ると、その時間は2.1時間と、「90後」の3倍になる。

宿題をする時間や塾で勉強する時間が長くなると、削られるのが睡眠時間だ。平日、 「00後」の57%の睡眠時間が9時間以下で、その割合は「90後」より6.2%多い。休日を見ても、「00後」の34.5%の睡眠時間が9時間以下で、その割合は「90後」より1.7%多い。

勉強の負担について、著名な教育専門家・紀大海氏は、「学生には負担も必要」とし、その理由について、「負担は、学生が責任感を持ったり、粘り強く何かを行ったり、ストレスに対処したりする基本的な能力を身に付けるのに役立つ」と説明。「避けなければならないのは過度の負担」と指摘している。

では、どのように負担を適度にとどめれば良いのだろう?このことについて、紀氏は、「人によって異なるが、最低限しなければならないのは、学生が十分な睡眠時間や運動する時間を取れるようにしたうえで、宿題の量や塾に通う時間などを決めること」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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