日本大使も「日中友好の担い手として期待している」とエール!第12回中国人の日本語作文コンクール表彰式、北京の日本大使館で開催

日本僑報社    2016年12月22日(木) 21時20分

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日本僑報社・日中交流研究所主催の第12回「中国人の日本語作文コンクール」の表彰式が12日北京の在中国日本大使館で開かれた。写真は作文集の表紙。

日本僑報社・日中交流研究所主催の第12回「中国人の日本語作文コンクール」の表彰式と日本語スピーチ大会が12月12日(月)午後、北京の在中国日本大使館で、横井裕大使をはじめ上位入賞者ら関係者約160人が出席して開かれた。

中国人の日本語作文コンクールは、日本と中国の相互理解と文化交流の促進をめざして、2005年にスタート。中国で日本語を学ぶ、日本に留学経験のない学生を対象として、今年(2016年)で第12回を迎えた。今回は中国各地の大学や専門学校など189校から、前回の総数4749本を大幅に上回り過去最多となる5190本もの応募があった。

数回にわたる厳正な審査の結果、最優秀賞の日本大使賞から佳作賞まで計300人(本)が入選を果たし、蘭州理工大学(現在、南京大学大学院)の白宇さんの「二人の先生の笑顔が私に大切なことを教えてくれた」がみごと最優秀賞に輝いた。

表彰式で、横井大使はこの作品を自ら大使賞に選んだ理由について、自身も研修や業務を通じて、異文化に戸惑いながらも中国の人々と交流してきた。そうした中で、この作品は「より深く中国のことを知り、日本と中国の友好と協力のために力を尽くしたいと感じた経験と重なるもの」だったとして、その「共感」こそが大使賞選出の大きなきっかけとなったことを明らかにした。さらに、日本語を学ぶ中国の学生たちに向けて「日本の同世代の若者と様々な交流を積み重ね、将来にわたって、日中友好の担い手として活躍されることを期待している」と温かなエールを送った。

日本大使賞の授与式では、横井大使から白宇さんに賞状が贈られたほか、「日本1週間招待」の副賞が与えられた。受賞者代表のスピーチでは、白宇さんをはじめ、1等賞受賞の6人が登壇。「『サヨナラ』は言わない」と題し、「『爆買い』ならぬ『爆体験』」「また行きたい場所、また会いたい人こそが、旅の最上のお土産」だと訴えた郭可純さん、「浪花恋しぐれ」と題し、演歌の舞台となった大阪での旅行体験を通じて、「日本へ行く時には、その高品質な製品だけでなく、人の心を引き付ける場所にも目を向けてほしい」と語った張凡さんら、それぞれが受賞作を堂々とした日本語でスピーチ。日ごろの学習の成果を披露した。

来賓挨拶に続いて、日中交流研究所の段躍中所長(日本僑報社編集長)がコンクール12年の歩みを、これまでの記録写真をスクリーンに映し出しながら報告。コンクールは「中国の日本ファンをもっと応援しよう」との方針のもと、(1)「日本ファンを育てること」(2)「日中の絆」「アジアの絆」「世界の絆」の礎を作ること(3)それらが最終的には日中の安全保障や友好につながる――という思いを目的に2005年にスタート。この12年で300を超える大学からのべ3万3171人の応募があり、うち受賞者がのべ1522人に上った。

段躍中所長は12年にわたる各界からの支援に感謝の意を述べるとともに、「日本語学習を通じて日本への理解を深めた学生たちを、これからも応援していただきたい」と、コンクールへの一層の理解と支援を呼びかけた。

続いて、来年の第13回コンクールのテーマが発表された。日中国交正常化45周年の節目の年となる2017年は、これを記念するテーマが3つ。(1)日本人に伝えたい中国の新しい魅力 (2)中国の「日本語の日」に私ができること(3)忘れられない日本語教師の教え。応募期間は2017年5月8日(月)から31日(水)。主催者側から「引き続き、多くの皆さんに応募していただきたい」との呼びかけがあった。

表彰式ではこのほか、、昨年より創設された「優秀指導教師賞」の受賞者が発表された。受賞者たちは晴れやかな笑顔を見せるとともに「受賞を励みに、日本語をさらにレベルアップさせたい」「来年もチャレンジします」などと語り、新たな学習意欲に燃えていた。(編集/北田

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