<ボイス>日本の護衛艦「いずも」が南シナ海で長期活動へ=衝突が起きれば中国の大きな脅威となる

Record China    2017年3月15日(水) 16時50分

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海自の護衛艦「いずも」が5月から南シナ海とインド洋に派遣される予定で、南シナ海には約2カ月間とどまり長期活動を行うという。「いずも」の派遣に関しては「中国をけん制」との見方が強く、中国外交部を含め中国でさまざまな反応が見られている。写真は南シナ海。

海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」が5月から南シナ海とインド洋に派遣される予定で、南シナ海には約2カ月間とどまり長期活動を行うという。「いずも」の派遣に関しては「中国をけん制」との見方が強く、中国外交部を含め中国でさまざまな反応が見られている。

「いずも」の南シナ海派遣について中国側の懸念を聞かれた中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は14日の定例記者会見で、「心配することは何もない。東南アジア諸国の訪問を目的として『いずも』が南シナ海を航行するなら異議はない。関係各国の正常な交流が地域の安定につながることを願っている。だが、別に狙いがあるのなら話は別だ。近頃、日本は南シナ海問題において扇動的な言動を見せている。日本には地域の平和や安定につながるような貢献を果たしてほしい」と述べた。

中国版ツイッター・新浪微博でフォロワー数242万を有する軍事ブロガー「武備君」は、「日本は『いずも』を護衛艦としているが、同艦は日本の軍事力は海外に示すことができる存在。領海の12カイリに侵入してこない限り、中国はいつも通り様子見の姿勢を崩さないだろう」と指摘し、中国の軍事情報サイト「空軍世界」は新浪微博公式アカウントで、「日本最大の準空母『いずも』が南シナ海で長期の活動を行う。これは第2次世界大戦以降、日本が同地域で行う最大の軍事アピールとなるだろう」とコメントした。

「いずも」の南シナ海派遣に関して中国メディア・澎湃新聞網は専門家の見解を紹介。中国の軍事専門家、李傑(リー・ジエ)氏は、「『いずも』の派遣は、日本がアジア太平洋や南シナ海問題において米国の助手の役割を果たすことを象徴している。『いずも』は日本の艦隊の旗艦となりうる能力を持っており、中国は『いずも』の装備や兵力、訓練内容を基に反撃案を打ち出すと思われる」と意見を述べた。

さらに、上海外国語大学国際関係公共事務学院の馬堯(マー・ヤオ)研究員は、「軍事的な視点から見ると、『いずも』の南シナ海派遣は中国の弾道ミサイルや原子力潜水艦をけん制する狙いがある。衝突した場合、『いずも』は中国の原子力潜水艦の大きな脅威となる」と語った。

このほか、海外メディアによると、「いずも」はインド洋で7月に行われる日米印の共同訓練「マラバール」に参加する予定だが、これに関して上海交通大学日本研究センターの王少普(ワン・シャオプー)主任は、「『いずも』の南シナ海派遣は軍事のほか、政治的な意図もあると分かる。日本は米国のアジア太平洋戦略に積極的に支持する姿勢を見せ、日米関係を強化しようとしている。さらに、中国の周辺国の支持を得ようという狙いもある」と指摘した。(編集/内山)

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