<コンペ>「鳥の巣」設計者案を破棄し日本案に逆転、国務院も調査―広東省深セン市

Record China    2008年4月2日(水) 7時17分

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4月1日、綜合スポーツ施設「深セン湾スポーツセンター」に採用が決定していた北京五輪メイン会場「鳥の巣」の設計者李師鋼氏によるデザイン案が突然破棄され、国務院が調査に乗り出す騒ぎに。代替案と発表されたのは日本の設計会社の案という。写真は李氏。

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2008年4月1日、北京オリンピックのメイン会場「鳥の巣」の中国サイドの総設計者・李師鋼(リー・シーガン)氏が、「深セン湾スポーツセンター」のデザインコンペに応募した設計案「海の貝」は、昨年11月末のコンペで採用が決定。ところが運営サイドから突然採用破棄を言い渡され、さらにその代替案としてコンペで落選していた日本の設計会社による提案「春繭」の採用が発表された。この展開に国務院まで調査に乗り出し、地元は大騒ぎになっているという。「新京報」「深セン新聞网」が伝えた。

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「深セン湾スポーツセンター」は、2011年の「第26回世界大学生スポーツ大会」のメイン会場として建設される体育館やプール、陸上競技場などを含む綜合スポーツ施設。

デザインコンペが昨年11月末に開催され、審査員の評点では「春繭」が第1位、「海の貝」が第3位だったものの、この時は建設費や工期など総合判断の結果、「海の貝」が選ばれた。

しかし今年1月末、深セン市計画局が「『春繭』は独創性に富んでいるし、政府の投資プロジェクトの規定によれば、一般的にはコンペの第1位の作品を採用するべきではないか」と異論を提出。市政府はこの意見を重視し再検討した結果、同スポーツセンター建設指揮部が3月30日、「『海の貝』の採用を破棄し、『春繭』を採用する」と発表した。

これに対し李氏は「コンペの決定を勝手に破棄するのは違法行為だ。しかも正式な手順を踏まずに落選した『春繭』を代替案に決定したことも違法だ」と憤慨。

一方、同建設指揮部は「『海の貝』の採用破棄は約束違反だ」と過ちを認めた上で、「違法行為かどうかは法の判断を待ちたい。我々は損害賠償も含めて、すべての法的な責任を負うつもりだ」と回答。

なお、事態を重く見た国務院は、関係部門に調査を命じ、現在調査中だという。(翻訳・編集/HA)

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