くすぶり続ける森友学園問題、日本経済にも影響?―中国紙

人民網日本語版    2017年4月7日(金) 20時50分

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安倍晋三首相の「森友学園」をめぐる問題がくすぶりつづけている。資料写真。

安倍晋三首相の「森友学園」をめぐる問題がくすぶりつづけている。日本メディアが伝えたところによると、日本政界の右派人士が次々問題に巻き込まれ、日本株式市場の長年続いた上昇傾向が停滞状況に陥った。人々は、日本経済が影響を受けるのではないかと懸念する。国際商報が伝えた。

▽安倍首相は引き続き「安全圏」に

3月23日、日本の右翼教育機関の学校法人(大阪市)「森友学園」の籠池泰典理事長に対する証人喚問が衆参両院で行われ、籠池氏は学園が国有地を格安価格で買い取った件には、安倍首相と夫人が関わっていると証言した。

目下、籠池氏側と首相側の主張は食い違っているが、安倍首相は国会での答弁の中で、「もし(この件に)関わっていたら間違いなく、首相も国会議員も辞任するということを、はっきり申し上げる」と述べている。

中国現代国際関係研究院日本研究所の劉雲・副研究員は、「これまでのところ、森友学園の籠池泰典理事長の証言は『森友学園問題』をくすぶらせつづけるカギとなっている。さらに事実を示す資料が出てこなければ、問題の影響を長続きさせることは難しい。これから問題が予想以上に悪化したとしても、安倍首相は夫人と問題を切り離すことによって、自身はこの件に関して何も知らないという態度を押し通し、自身への影響を消し去ることができる」と指摘する。

劉副研究員はより重要なこととして、「日本国民の60%が安倍夫妻は『森友学園』問題から抜けられないとみているにも関わらず、安倍政権の支持率が依然として高いこと」を挙げる。

各種世論調査の結果を総合すると、安倍政権の支持率は今も50%を超える。また安倍首相率いる自民党の支持率も45%を維持し、前回調査時から1ポイントしか下がっていない。その一方で、最大の野党・民進党の支持率は8%に低下した。

劉副研究員は、「安倍首相の党内での地位は非常に高い。2016年10月、自民党は安倍首相の党首としての任期を21年まで延長することを決定した。これはつまり安倍氏の首相と自民党総裁の地位が引き続き『安定』するということだ」と指摘する。

▽経済への影響は限定的

「森友学園」問題は安倍政権を揺るがしてはいないが、日本経済への影響はどうだろうか。

劉副研究員は、「『森友学園』問題は市場の憶測を呼び、資本市場と外国為替市場の動揺を引き起こした。現在、日本円と株市場に影響が出ており、日本株も値を下げたが、パニック的な崩壊には至っていない」と話す。

4月4日、日経平均株価は取引中に1万8929円72銭まで値下がりした。実際、問題発覚から今日までの2カ月間に、日本の株式市場の長年続いた上昇傾向は鳴りを潜め、日経平均株価は1万9000円台付近をうろうろしている。これと対照的なのは、安倍首相が12年12月に再登板してから現在までの間に、日本銀行(中央銀行)の打ち出した長期低金利政策により、日本株の上昇幅が82%に達したことだ。

劉副研究員は、「今はまだ、『森友学園』問題が日本の金融政策にマイナス影響を与える状況はみられない。日銀の金融政策決定会合が終わり、日銀はこの間に量的緩和政策を維持する方針を明らかにするとともに、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げという状況に直面して、低金利政策を維持することを明らかにした」と説明する。

劉副研究員はさらに掘り下げて、「『森友学園』問題が日本の金融政策に与える影響に注目するより、FRBの政策や欧州の『ブラックスワン』事件などがもたらす金利政策の食い違いや株式市場のリスク回避ムードにより関心を寄せるべきだ」との見方を示す。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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