アマゾンやイーベイは退屈?ショッピング体験で海外進出する中国ネットショップ―中国メディア

人民網日本語版    2017年4月14日(金) 8時50分

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あるスペイン人は昨年のクリスマスイブに、家族が中国の少数民族の服を着ていたことに大変驚き、「中国の商品はeコマースを通して世界中に販売され、世界の人々の生活が一層豊かになっている」と話した。

あるスペイン人は昨年のクリスマスイブに、家族が中国の少数民族の服を着ていたことに大変驚き、「中国の商品はeコマースを通して世界中に販売され、世界の人々の生活が一層豊かになっている」と話した。

また、あるロシア人も、「ロシアの多くの高齢者はパソコンも持っていないのに、中国のオンラインショップのアプリを使うために、最近Android搭載のスマホを買っている」と、自国の変化について話した。

中国のネット通販大手・阿里巴巴(アリババ)は10日、そのオンラインB to C サイト・AliExpressの海外の利用者が1億人を突破し、世界の220以上の国や地域をカバーしていることを明らかにした。調査会社・艾媒咨訊の最新統計によると、2016年、中国の越境eコマースのクロスボーダー取引が6兆3000億元(約100兆円)規模になった。中国のeコマースはどのように世界の人々の生活を変えているのだろう?

■ネットショッピングの習慣を確立

ウエディングドレスも中国のネットショップで購入

ベルギー・ワロン地区のある女性(51)は、ある同僚の元に毎日たくさんの荷物が送られてくるのを目にし、どこから送られてきているのかと好奇心を抱いたのが、中国のeコマースを利用するようになったきっかけという。ネットショッピングでよく買うのは料理用品や装飾品、デジタル商品などだ。

前出のスペイン人は中国に来て7年になり、現在はAliExpressのカスタマーセンターのスタッフとして働いている。そして、多くの海外の利用者と接触しているうちに、中国の商品が世界の人々の生活を変えていることに気付くようになった。

中でも、最も印象深いのは、スペイン人がネットショッピングでウエディングドレスまで購入していること。「以前なら、スペイン人はコップ1つでもネットショップで買おうとしなかった。ウエディングドレスはとても重要なアイテムで、万が一サイズが合わなかったり、気に入らなかったりしたら困るので、以前ならネットショップで買う人は少なかった」という。

中国のネットショッピングアプリが流行するようになり、多くのスペイン人がネットショッピングの体験や商品情報などをフェイスブックなどのソーシャルサイトに投稿し、ネットユーザー同士が交流することで、ネットショッピングに対する心配点も解消され、多くの人がネットショッピングを行うようになった。

中国のeコマースはロシア人の生活スタイルも変えている。ロシアの通信社スプートニクの報道によると、16年、中国のネットショップがロシアのクロスボーダーオンライン取引総額に占める割合は52%に達している。

同じくAliExpressのカスタマーセンターのスタッフとして働いているロシア人によると、中国のダブル11(11月11日のネット通販イベント)のロシア語名は「国際ショッピングフェスティバル」。その日は、多くのロシア人にとって非常に重要な日で、カレンダーに印を付けておかなければならないほどだという。

■ショッピング以外にもゲームやイベントなどバラエティに富んだ体験提供

ネットショッピングがあまり普及していない地域では、中国のeコマースが現在、現地でネットショッピングの習慣を確立しようと努力している。一方、ネットショッピングが普及している地域では、中国のeコマースの発展の方向性をどのように定めればよいのだろう?

あるベルギー人は、中国のeコマースとベルギーのeコマースには違いがあると指摘する。「ベルギーでは、アマゾンやイーベイなどのショッピングプラットホームが人気で、決済を済ませればそれで終わり。一方、中国のeコマースプラットホームにはゲームやイベントがあり、それらがベルギーの人たちのショッピングの習慣を変えている」という。

バラエティに富むショッピング体験は中国のeコマースの「差別化」戦略であり、eコマースが海外進出する際に必ず必要な分野でもある。

中国のスマホメーカー・小米(シャオミ)のスマホがロシア市場に進出したばかりの時は、ロシア人は『小米』の読み方が分からないという課題に直面した。そのため、マーケティングチームは、このブランドの読み方を当ててもらい、正解するとプレゼントがもらえるキャンペーンを実施した。このような方法で多くの消費者が小米のことを知るようになった。その他、ネット有名人やブロガーなどに商品を紹介してもらったり、特売や抽選などのキャンペーンを実施したりして、ショッピング以外の体験も豊富にした。

AliExpressが発表している「一帯一路」(the belt and road)eコマース経済ビッグデータによると、「一帯一路」沿線の国の25-34歳の若者がeコマースプラットフォームの主な利用者となっている。膨大な数を誇る中国の商品で最も人気なのは、コスメ、家具、テクノロジー系商品などだ。

■ インフラ整備で物流にかかる時間が10日以上短縮

ブラジル・サンパウロから中国に来て5年になるというあるブラジル人女性は、「中国に来る前、ブラジルではまだネットショッピングがあまり浸透していなかった。その主な原因は送料が高く、そのスピードも遅いから。異なる都市に荷物を送るには通常3週間もかかっていた。しかし、最近帰国した時、多くのブラジル人がネットショッピングを利用するようになっており、中国のネットショップが人気であることを知った」と話す。

ブラジルの運送のスピードを向上させている原動力となっているのが中国のeコマースプラットフォームだ。AliExpressの関連の責任者は、「当社は、ラテンアメリカの郵便局がハードウェアを改善できるようサポートしている。ピッキングの機械化が実現したため、物流にかかる時間が10日以上短縮された」と説明する。

ロシアでは、中国のeコマースが販売促進キャンペーンを実施した際、郵便局がパンクし、決済システムも麻痺したことがある。そのため、中国のeコマースプラットフォームがロシアと連携して、物流や決済のシステムを最適化した。

AliExpressの沈●凡総経理(●=さんずいに条)は、「物流、決済などのインフラは継続的に整備され、世界の利用者1億人のショッピング体験も向上し続けている。また、プラットフォームの業者と共に努力して、『中国製』のグレードアップにも貢献している」としている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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