Record China 2020年2月7日(金) 5時50分
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5日、華字紙・中文導報は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が、日本の旅行業界に大きな影響を及ぼしているとする記事を掲載した。資料写真。
2020年2月5日、華字紙・中文導報は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が、日本の旅行業界に大きな影響を及ぼしているとする記事を掲載した。
新型コロナウイルスによる肺炎は、武漢を中心に全国に広がり、4日現在、世界28カ国・地域に感染している。記事は、「感染防止のため、中国政府は団体での海外旅行を禁止した。日本の旅行業界と多くの企業は本来、中国人観光客が訪日して春節を楽しむよう熱心にアピールするが、今年の春節の損失は甚大だ。新型コロナウイルスの流行が長引くにつれて訪日旅行のキャンセルが増え、日本の旅行業界は冬を迎えている」と伝えた。
日本旅行業協会は2月3日、中国からの訪日旅行のキャンセルが、中国政府による海外への団体旅行の禁止措置が始まった1月27日から3月末までで40万人に達するとの見通しを明らかにした。中国人の団体旅行客が訪日の際、観光ビザの取得に必要な「身元保証書」の作成枚数から推計したとしている。
記事は、「観光庁が1月17日に発表した『訪日外国人消費動向調査』によると、2019年の訪日中国人の1人当たり旅行支出は21万円。キャンセルが予想される40万人の旅行支出が前年並みであった場合、840億円の減少になる」と伝えた。
一方で、「『身元保証書』の申請をしていないビジネス客の動向は不明。19年2~3月の訪日中国人の総数が140万人であったことから、今年同時期のキャンセルが引き続き増加する可能性は高い」と指摘した。
関西国際空港を運営する関西エアポートは4日、3~9日の1週間で関空を発着する中国便の約4割が欠航する見通しだと発表した。記事は「こうした動きは今後、他の地方の空港でも広まるとみられる。仮に今年2~3月に訪日予定の中国人観光客の規模が昨年と同程度で、そのすべてがキャンセルした場合、日本の旅行業界への影響は3000億円に達する」と伝えている。
さらに、「打撃を受けるのは日本の航空業界だけではない。近年、中国人観光客の消費に支えられてきた百貨店業界も今年の春節はジェットコースターに乗った(業績が下降した)」とし、「日本百貨店協会が1月22日に発表した12月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象76社・208店舗)の売上総額は前年同月比で5.0%減の6404億円で、3カ月連続のマイナスとなった。1月下旬には創業320年の老舗百貨店『大沼』(山形市)が倒産し、『次に危うい百貨店はどこだ』と業界内で話題になっている」と伝えた。
また、「1月24~30日の春節期間中、日本の大手百貨店の免税売上高は前年の春節期間(19年2月4~10日)と比べて2桁減となり、他の小売業なども消費が落ち込んだ。免税売上高の前年の春節期間比について、三越伊勢丹では旗艦店3店舗が前年の春節期間比で2割マイナス、高島屋は15%減。高島屋は『1月29日からの免税売上高は前年の春節期間比で3~4割減だった』と説明している。大丸松坂屋百貨店では約5%減。そごう・西武は約15%減だ」と述べた。
記事は、中国人観光客の減少による百貨店への影響について、「最近、中国人観光客の消費動向は大都市から地方の中核都市へとシフトしている。大規模な訪日旅行のキャンセルが生じれば、これらの地方都市の百貨店が打撃を受けることになる」と指摘。「例えば、福岡市の福岡港は、外国船の寄港回数が年間200回を超え、日本で2番目に多い。新型コロナウイルスによる肺炎流行の影響で、訪日クルーズ船の運休が相次ぎ、福岡市は打撃を受けている」とした。また、「暖冬で札幌のデパートも不振だった」とも伝えた。(翻訳・編集/毛利)
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