米韓首脳会談、韓国新政権への疑念は払拭?「米国に伝えた考え実行すれば信頼関係深まる」と韓国紙

Record China    2017年7月1日(土) 19時10分

拡大

韓国の新政権に対する米国側の疑念を払拭できるかが課題だったが米韓首脳会談。両首脳は「同盟関係は地域安保の礎」で一致し、韓国紙は「米国に伝えた考えを実行すれば信頼関係は深まる」と注文している。資料写真。

2017年7月1日、米国トランプ大統領と韓国の文在寅大統領の初めての首脳会談。特に文大統領にとっては韓国の新政権への米側の疑念を払拭(ふっしょく)できるかが課題だったが、両首脳は「同盟関係は地域安保の礎」で一致した。韓国紙は「米国に伝えた考えを具体的に実行すれば信頼関係は一層深まる」と注文している。

文大統領は6月28日に米国入りした後、首脳会談の成功に向けた“演出”に腐心してきた。例えば、在韓米軍への高高度迎撃ミサイル(THAAD)配備問題。追加分の環境影響評価のため本格運用が1年遅れる見通しになり、これを知ったトランプ氏が激怒したと報じられ、29日に会談したライアン下院議長からは「THAADに対する明確な考えを示してほしい」と“踏み絵”を迫られた。

これに対し、文大統領は「THAADは韓米同盟に基づいた合意であり、国民と在韓米軍の生命を保護するためのものだ。前政権の合意だからと言って、決して軽視することのないよう何度も公言してきた」と強調。「韓国は米国と同じ民主国家なので、民主的・手続き的な正当性は絶対に必要だ」と述べ、配備の遅れを釈明した。

米韓合同軍事演習についても同様。韓国の文正仁大統領統一外交安保特別補佐官は6月にワシントンで講演した際、文大統領が念頭に置いている案として「北朝鮮が核とミサイルの活動を中断するなら、米韓合同演習と朝鮮半島にある米国の戦略兵器の配備を縮小できる」と語り、米国内で波紋を広げていた。

文大統領は30日の講演で「北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を凍結することと引き換えに米韓軍事演習を中止することはできない」と否定。「北朝鮮に拘束されている米国人3人の解放も対話開始の『適切な条件』になり得る」などとも訴えた。

首脳会談後の共同記者会見で、トランプ大統領は北朝鮮について「忍耐の時期は終わった」とした上で、「外交や安全保障、経済的な手段によって同盟国と国民を守る」と明言。文大統領も「強力な安全保障だけが真の平和を可能にする」として、米韓同盟の重要性に改めて言及した。北朝鮮への対応をめぐっては圧力か対話かの「温度差」が懸念されていたが、双方は信頼関係の構築を取りあえず優先させた形だ。

今回の首脳会談に関して、保守系の朝鮮日報は社説で「文大統領が帰国後、米国に伝えた自らの考えを具体的に実行すれば、両国の信頼関係は一層深まり、同盟そのものの次元もさらに高まるだろう」と指摘。「文大統領もトランプ大統領も任期が始まったばかりであり、今後少なくとも4年は互いに協力していかねばならない」と論じている。(編集/日向)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携