人民網日本語版 2017年8月18日(金) 19時10分
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ネット予約車、シェア自転車、シェア自動車に続き、中国でこのほど「シェア駐車場」が登場した。
ネット予約車、シェア自転車、シェア自動車に続き、中国でこのほど「シェア駐車場」が登場した。北京、上海、広州などの大都市ではそれぞれの地方政府による駐車管理条例や規定の中で、「シェア駐車場」モデルの発展を奨励し、一部の事業団体や個人が専用する駐車スペースを一般に開放し、インターネットというプラットフォームを通じて時間単位での賃貸を許可することで、収益を増加させるだけでなく、第三者に利便性を提供している。だが、こうした新しいシェアリングモデルをしっかりと発展させていくには、まだまだ政府と社会など多方面にわたる協力が必要だ。
▽需給の差が大きい現状に各地で「シェア駐車場」を奨励
国家発展改革委員会が2015年に発表したデータによると、先進国の大都市における自動車台数と駐車スペースの数の割合が1対1.3であるのに対し、中国ではその割合が1対0.8であることを明らかにしている。
しかし一方で最新の駐車調査データによると、北京中心部の駐車スペースの不足数が85万カ所に達するのに対し、夜間の遊休駐車スペースは63万カ所に達しており、その駐車スペースの供給と需要に関する情報が明らかにアンバランスであることがわかっている。
こうした問題に対し、「シェア駐車場」モデルが誕生した。現在までに「ETCP」、「有位停車」、「車位分享」など10種類以上の駐車関連アプリが登場している。
また、駐車スペース情報のアンバランスを解決するために、中国各地ではそれぞれ政策面での対策を打ち出している。
昨年下半期、上海市は「上海市駐車資源のシェア利用促進に関する指導意見」を公布し、政府機関、病院、大学などの事業団体及び国有企業などは、内部の安全と秩序の保障を前提に、内部向けの駐車場を時間帯をずらした形で一般に開放すべきと定めた。計画に基づき、上海は今年、「シェア駐車場」の試行ポイント50カ所を建設する。北京と広州も類似の対策を打ち出している。
現状を見るかぎり、政府のこうした積極的な指導はすでに一定の効果を挙げている。
▽「シェア駐車」における三つの課題
「シェア駐車」を実際に普及させていく上で、いまだ解決しなければならない課題が少なくない。
まず、各事業団体の協力体制の難易度がやや高い点。駐車場を所有する事業団体の多くは国有企業の本部や市レベルの機関で、安全上の考慮が必要なため、これらの事業団体の駐車場を一般に開放させることは難しい。
次に、情報化への改造には一定の費用が必要な点。駐車スペースの情報をクラウド端末にアップロードし、アプリを通じて消費者に提供する必要がある。駐車場入り口や駐車料金徴収システム等も改造が必要となり、駐車場の改造費用は1カ所あたり数十万元に達する場合もある。このような巨額の費用をどのように分担するかという点について、さらに一歩進んだ協議が必要となる。
最後に、安全管理の責任も拡大する点。データによると、情報化への改造を行い、インターネットプラットフォームに組み込まれた後、駐車場の利用率を30%アップさせることができる。しかしその一方で利用台数の増加とともに、安全管理の責任も拡大することになる。
▽シェアモデルの浸透には政府と民間の協力が不可欠
市場は「シェア駐車場」を調整する最も重要な原動力。企業が所有する駐車場を、夜間や週末・祝日に一般に開放することで、周辺の住民の利便性を向上できると同時に、資源の遊休化を回避し、経済効果と社会効果を同時に実現できる。また駐車場の情報化改造への投資を通じて、駐車場APPがその利用率の上昇から一定の利益を獲得できるばかりか、広告業務や自動車賃貸など多様な収益モデルを模索することができる。
また、駐車場を利用する自動車の持ち主の協力も必要となる。夜間に利用した駐車スペースは日中は駐車場所有者に返却しなければならず、時間オーバーした場合、駐車場利用者の携帯にシステムからエラーメッセージを送信する。もし同様のケースが繰り返された場合、駐車場利用者の信用度のポイントがシステムから差し引かれる。このように、社会信用システムの構築は、資源シェアにおける大きなキーポイントとなる。
さらに、政治面をみてみると、各地で行われている関連法規の立法が「シェア駐車場」に基礎的な保障を提供している。北京市交通委員会駐車管理処の穆屹処長は、「シェア駐車場の推進には、中国政府の政策である『インターネット+』の統合力を十分に利用することができる。公共情報管理サービスプラットフォームの構築を通じて、都市の駐車資源を統合することができる」との見方を示した。
また穆処長は、「政府の管理能力を高めることがその核心となる」とした上で、「駐車公共情報管理サービスプラットフォームをきっかけとし、政府が主導し、市場が運営、市民が利益を受けることを実現する。これがシェア駐車場が模索する方向だ」とした。(編集HQ)
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