八牧浩行 2017年9月11日(月) 5時0分
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超党派の国会議員で構成する「日中次世代交流委員会」の伊佐進一事務局長・衆院議員が講演。同委員会の第5次訪中団メンバーとして、8月下旬に一帯一路の基点である重慶市を訪問し、現地の産官学の代表らと交流した。写真は伊佐議員らが参加した、重慶市での交流会。
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2017年9月8日、超党派の国会議員で構成する「日中次世代交流委員会」の伊佐進一事務局長・衆院議員が日本記者クラブで講演した。同委員会の第5次訪中団メンバーとして、8月下旬に一帯一路の基点である重慶市(人口3800万人)を訪問。「成渝日本経済文化交流会」に参加し、現地の産官学の代表らと交流した。重慶市の印象について伊佐氏は「上海と香港とマンハッタンを足して2で割ったような大都会だった」と指摘。この中西部で急速に発展するこの地域で、「日本企業との協業が期待できる」と強調した。
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超党派訪中団は遠山清彦(団長=公明)、橋本岳(副団長=自民)、小熊慎司(副団長=民進)、伊佐進一(事務局長=公明)、田嶋要(民進)、玉木雄一郎(民進)、小西洋之(民進)、濱地雅一(公明)、國場幸之助(自民)、井野俊郎(自民)の各衆院議員10人。
伊佐氏の発言要旨は次の通り。
中国内陸部に国会議員10人も訪れたのは今までになかったといわれる。メンバーは皆この地域の開発がここまで進んでいることに驚いた。重慶市は上海と香港とマンハッタンを足して2で割ったような大都会だった。揚子江の支流の2本の大河沿いに大きなビルが林立していた。一帯一路(海と陸のシルクロード)の起点で、鉄道線路がドイツまでつながり、(貨物を)積み替えなしに行ける。様々な面で活気がある重慶、成都、西安など西部地域は大きな発展の可能性がある。一帯一路構想により急速な変貌を遂げようとしているこの地域で、日本企業の活動が期待できると確信する。
今回の訪中でのもう一つの成果は貧困対策の実態が分かったこと。習近平政権は2020年までに貧困層をゼロにする国家目標を掲げている。(この地域でも)絶対的貧困者が160〜170万人いたが、この3年間で30万人にまで減らした。役人が一軒一軒貧困家庭を訪ねて該当者1人1人の課題を聴取した結果、トラクターが走れる道路を造ったり、医療の問題点を改善したり、貧困撲滅に向けた対策が講じられたという。日本でも我々(政治家)がやらなければならないことだと認識した。内陸部に行き、北京や上海では分からない実態を知ったのは大きな収穫だった。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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