Record China 2017年10月8日(日) 10時40分
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米アップルの新型スマホ「iPhone 8 Plus」のバッテリーが膨張する事例が相次いでいる。昨年は韓国サムスン電子のスマホ「Galaxy Note 7」が発火事故を起こし、リコールを余儀なくされた。この“二の舞い”の恐れはあるのか。写真は中国の関連広告。
2017年10月7日、米国アップル製の新型スマートフォン「iPhone 8 Plus」のバッテリーが膨張する事例が日本や台湾、香港で相次いでいる。昨年のほぼ同時期、韓国サムスン電子のスマホ「Galaxy Note 7」が世界各地で発火事故を起こし、最終的に全端末のリコールを余儀なくされた。この“二の舞い”の恐れはあるのか。
iPhone 8 Plusは日本では9月22日に発売された。ディスプレイサイズは前機種のiPhone 7 Plusと同じ5.5インチだが、背面がガラス素材、側面がアルミ合金に変更され、前面・背面いずれもより強化されたカスタムガラスを採用している。ストレージ容量も64GBと256GBの2種類となった。
中国メディアの観察者網が引用した今月2日付の香港メディア・流動日報の記事によると、香港のユーザーがiPhone 8 Plusを購入してから6日目にバッテリーが膨張してパネルが筐体(きょうたい)から剥がれる問題が発生した。このユーザーはアップルストアに問題を報告し、新しい端末と交換してもらったが、アップル側から原因について説明はなかったという。
台湾の蘋果日報も台中在住の女性が使い始めて3日のiPhone 8 Plusが、充電中にバッテリーが膨張し爆発した、と伝えた。女性がテーブルの上で充電し席を離れている間に起きたとされ、女性は当時使用していた充電器はアップルの純正品と説明している。日本のケースでは、届いたばかりのiPhone 8 Plusを開封すると、すでに膨らんでいたという。
iPhone 8 Plusに使われるリチウムイオンバッテリーは、正極と負極の間をリチウムイオンが電解質を介して移動することで充放電が行われる。専門家はこの電解質が、過充電や劣化、熱などの条件に伴って酸化したり、激しい衝撃を与えたり圧迫を繰り返したりすることで内部構造的にダメージを受けてしまった場合も、急激な化学反応のせいで膨張や発火現象が発生すると説明。膨張が偶発的なものでなければ、バッテリーの設計上の問題か、もしくは製造工程に何らかの不具合があった可能性が考えられる、としている。
スマホのバッテリーをめぐっては、昨年8月に発売されたGalaxy Note 7が発火する事故が続発。サムスン電子は8月末に販売を急きょ中止し、米国、韓国、カナダなど世界10カ国で約250万台を回収する事態となった。さらに、米国や欧州各国、カナダ、オーストラリア、日本などの航空各社は機内預け荷物へ入れることを禁止。航空管理当局も飛行中の使用を禁じるなど波紋が大きく広がった。英国メディアはiPhone 8 Plusのバッテリー膨張を受け、アップルが内々に調査を始めた、と報じている。(編集/日向)
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