環球網 2017年10月2日(月) 0時10分
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インターネットが日常生活に浸透するのに伴い、デリバリー業界が急速に発展してきている。それによって生じるごみ問題も注目を集めている。資料写真。
インターネットが日常生活に浸透するのに伴い、デリバリー業界が急速に発展してきている。それによって生じるごみ問題も注目を集めている。中国の出前会社である美団外賣や餓了麼、百度外賣などはこのほど、「食器なし」という環境にやさしそうな機能を打ち出し、人々に高く評価された。これをきっかけとして、エコデリバリーや健康についての思考と討論が引き起こされるようになった。新華社が28日付で伝えた。
▽オンラインデリバリープラットフォーム:「食器なし」の機能が登場
美団外賣や餓了麼などの出前アプリはこのほど、確認ページに「食器なし」という選択肢を追加した。さらに、出前サービスの主要会社はレストランに環境にやさしい食器の試用サービスを提供すること、エコ食器メーカーとの提携、デリバリー業界の環境保護ルールの制定など、中・長期の環境保護計画に取り組んでいる。
美団外賣の責任者は「これからは、ユーザーが自分で食器を用意するよう奨励し、政府部門や科学機関、非営利団体などと共に、エコ食器の普及プロジェクトを推進し、『グリーン・エコデリバリー連盟』を設立し、エコ食器の使用レストランにエコシンボルマークをつける」と示した。
今月初め頃、デリバリーで大量なごみが発生することを理由に、美団外賣や餓了麼、百度外賣の3社は起訴され、責任を引き受けるよう要求された。
中国重慶市のあるボランティア機構の責任者は出前アプリの積極的な対応措置に賛成する一方、「今のところ、『食器なし』の選択肢が追加されても、使い捨ての食器が依然として多く使われている」と指摘した。また、「選択肢を増やすだけで終わるのではなく、人々の環境保護の意識を引き起こし、ごみの減少に力を入れよう」と呼びかけた。
▽業界内:デリバリーによるごみの処理が難しい
中国調理協会が今年上半期に公表した「2016年飲食市場分析および2017年市場展望」によると、2016年の全国の飲食業の年収は3兆5799億元(1元は約16円)で、前年に比べ10.8%増加したという。
関係データによると、中国では10人のうち3人がデリバリーサービスユーザーという。2017年に中国のデリバリーサービス大手・餓了麼が公表した「中国出前ビッグデータ」によると、2016年中国のO2Oデリバリー市場は既に1000億元の規模に達したという。さらに、2020年は7000億元を突破し、デリバリーサービスユーザーの市場浸透率は80%に達する見込みだ。また、美団外賣のデータによると、2018年になると中国のデリバリーサービスの取引額は飲食業界全体の取引額の10%を占める見通しで、すなわち、10元の飲食収入のうちの1元がデリバリーによるものだということである。
オンラインデリバリーの著しい発展により人々の生活が一層便利になった一方、大量のごみも発生してしまった。ある環境保護団体の分析によると、現在中国のオンラインデリバリープラットフォームは毎日6千万以上のプラスチック弁当箱を使っているという。
「質が良くて値段が安いリサイクル可能なポリプロピレン弁当箱を使っても実際の回収率は高くない。それに、リサイクル可能な食器にリサイクルできない材料が混じっている場合は選別の作業をしたあと汚れを洗い落とさなければならないので、食器回収のコストが高くなった。そのため、デリバリーによるごみはいつもそのまま生活ごみに入れられる」と北京公衆環境研究センターの馬軍主任は述べた。長い目で見れば、ごみ分類から回収リサイクルまでの全プロセスに力を入れることで、問題を解決しなければならないという。
実際のところ、現在国内の一部都市はすでに比較的完備でかつ先進的なごみ処理方法を使っている。記者が北京市環境衛生集団のごみ処理現場を見学してみると、デリバリーによるごみはまず他の生活ごみに混じってごみステーションに運ばれ、そして、選別用の機械で生ごみ選別、ごみの埋め立て処分または堆肥再利用の作業をされた後、残った弁当箱とビニール袋は「風に吹かれる」作業で梱包されて焼却されたり、リサイクルで他のプラスチック製品にされたりする流れが分かった。
▽専門家:社会の共同管理が根本的な解決方法だ
多くの専門家は「デリバリー会社はごみの発生に責任の一部を負うべきだが、今の局面に至ったのは、出前包装基準の不足や消費者の生活習慣とも関わっている」と考えている。
業界の専門家は「デリバリーの各方面の力を合わせ、多方面の協力で社会の共同管理を形成してこそ、エコ包装の革新と応用を推進し、デリバリーのごみ問題の解決が期待できる」との見方を示した。
例えば、デリバリー包装のリサイクルシステムを構築すること、環境にやさしいレストランを奨励すること、プラットフォームの消費データを利用して製品を開発することなどが挙げられる。
一部の専門家は企業はプラットフォームの管理、技術開発の革新などの解決方案を考えるべきだと指摘した。政府はデリバリー包装に関する規準と政策を制定し、監督を強化し、根本からデリバリーのごみ問題の解決に取り組むべきだ。同時に、エコ包装と食器の利用を促し、海外の成功モデルを参考にしてリサイクルシステムの改善に力を入れる。(提供/環球網・編集/インナ)
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