朴槿恵前大統領に懲役24年、大統領経験者3人目の有罪、「莫大な権限、私的流用の責任を厳重に問うた」と韓国紙

Record China    2018年4月7日(土) 22時20分

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韓国の朴槿恵前大統領に下された懲役24年の実刑判決。韓国紙は過去の大統領経験者への判決との類似性を指摘し、「莫大な権限を私的に流用した責任をいずれも厳重に問うた」と報じている。写真は韓国の国会。

2018年4月7日、収賄や職権乱用などの罪に問われた韓国の朴槿恵前大統領に下された懲役24年の実刑判決。大統領経験者で有罪とされたのは全斗煥、盧泰愚両氏に続き3人目だ。韓国紙は過去の判決との類似性を指摘し、「莫大(ばくだい)な権限を私的に流用した責任をいずれも厳重に問うた」と報じている。

6日の判決でソウル中央地裁はミル財団・Kスポーツ財団への資金拠出強要など18の罪のうち、16について朴前大統領側の無罪主張を退けて有罪と判断。検察側の懲役30年、罰金1185億ウォン(約118億円)の求刑に対し、懲役24年、罰金180億ウォン(約18億円)を言い渡した。共謀関係とされる親友の崔順実被告は懲役20年(求刑・懲役25年)の一審判決を受けており、これを上回る厳しい判決となった。

朴前大統領への判決をめぐり、ハンギョレ新聞は1996年8月26日、全斗煥元大統領に下された一審の死刑判決を紹介。「憲法秩序を乱した点で、罪質は極めて重く、大統領の地位を利用して莫大な不正蓄財をしたことについては(…)、法廷最高刑を言い渡さざるを得ない」などと断罪されたと説明した。

今回の判決でソウル中央地裁は「国政秩序が混乱に陥り、弾劾事態まで起きた主な責任は、憲法上与えられた責務を放棄した大統領にある。(…)二度と国政を混乱に陥れることが繰り返されないよう警戒するため、責任を問わざるを得ない」などと判示。同紙は全元大統領の一審判決と類似しているとして、「適用された罪は違うものの、裁判所は大統領の莫大な権限を私的に流用した責任をいずれも厳重に問うた」と伝えている。

韓国の大統領経験者では李明博元大統領が3月23日に収賄や背任、職権乱用などの容疑で逮捕されている。韓国メディアによると、検察当局は拘置期限の4月10日までに起訴する方針で詰めの捜査を急いでいる。また同じような判決文が法廷で読み上げられる日が来る可能性は十分ありそうだ。

朴前大統領の判決を受け、青瓦台(大統領府)の金宜謙報道官は6日、「国全体として見ても一つの人生として見ても、胸の痛むことだ」とコメント。「記憶しない歴史は繰り返される」とし、「今日のことを忘れない」とも付け加えた。

6日の判決は国民の関心が高く、「法廷まで政治ショーの舞台にする必要があるのか」との反対を押し切ってテレビで初めて生中継された。地上波3社(KBS、MBC、SBS)と総合編成3社(JTBC、テレビ朝鮮、MBN)、報道2社(YTN、聯合ニュースTV)の計8チャンネルのリアルタイム視聴率は16.72%だった。(編集/日向)

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