<点描・北京五輪>朝倉浩之の眼・陸上「中国オープン」余裕の予選通過!劉翔の一問一答(現地レポ)

Record China    2008年5月24日(土) 15時54分

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陸上の五輪テスト大会「中国オープン」の初日、男子110m障害の1次予選が行われ、世界記録保持者で五輪2連覇を狙う劉翔(中国)が4組目で登場。13秒63(総合2位)で余裕の勝利を果たし、2次予選に駒を進めた。写真は22日、大会時の劉翔。

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陸上の五輪テスト大会「中国オープン」の初日、男子110m障害の1次予選が行われ、世界記録保持者で五輪2連覇を狙う劉翔(中国)が4組目で登場。13秒63(総合2位)で余裕の勝利を果たし、2次予選に駒を進めた。また劉翔を追う中国勢の一人、史冬鵬も13秒58(総合1位)で通過。

また日本勢では内藤真人(ミズノ)が13秒79(総合6位 )、大橋祐二(ミズノ)が13秒88(総合10位)でいずれも2次予選に駒を進めた。

ホームストレッチを間近に臨むメインスタンドは満員に埋まった。そして、予選4組目、劉翔がトラックに姿を見せた瞬間、うなるような歓声が鳥の巣を包んだ。スタート前には、なぜか、このときとばかりに、劉翔のこれまでを振りかえる「中国飛人 劉翔」と題するVTRがオーロラビジョンで流れる。これだけの“出囃子”特別につけて登場し、また、それに相応しいと思えるのは、13億の英雄・劉翔ならではだろう。ウォーミングアップで、2,3個のハードルを飛んだだけで、また大歓声が飛ぶ。ただ、スタート前の劉翔には笑顔がある。あくまでもトラックの感触を試すだけの「テストレース」だから、というのもあるだろうが、こんなとてつもないプレッシャーを与えられて、それでも笑顔でいられるのが劉翔なのだ。

颯爽とした音楽と共に、劉翔の名前がコールされ、さっきにも増して、歓声が包む。劉翔の笑顔は消えない。余裕の表情だ。そしてきれいなスタート。国家体育場(鳥の巣)で最初の一歩を踏み出した。そして、ハードルを一つ、二つと越えていく。いつものように、なめらかな足運びでハードルをクリアしていく。

そして最後は流しながら、余裕のフィニッシュ。13秒68で、まずは軽いウォームアップをしたという感じだ。

レース後、劉翔は初レースの感想を語った。

――今大会はどんな気持ちで臨んでいる?

劉翔「気持ちの中では、すごく重視している。周りは国内選手が主で、海外からも少し。それほど大きなプレッシャーはなく臨めた。」

――国家体育場(鳥の巣)の印象は?

劉翔「設備、サービスともに、海外の一流の競技場と同じレベルだと思う。」

――トラックが硬いといわれているが…

劉翔「今回、硬さを体感して、それによってシューズを調整することにしている。走った感じ、それほど悪くない印象だ。」

――今日も大歓声があった。五輪の時はもっと大きくなると思うがプレッシャーは?

劉翔「僕にとって、ハードルは自分との戦い。プレッシャーは感じない。僕は楽観的な人間だから、気楽にレースに臨むし、それは五輪の時も同じ。むしろ、観客の皆さんとコミュニケーションをとるのが好きだ。」

――四川大地震についてはどう思うか?

「被災者の皆さんのことが本当に心配だ。だが、まず立ち上がることが大切だと思う。起きてしまったことは仕方がない。過去のことは過去のこととして、気持ちを楽にすれば、何かが変わってくると思う。」

110m障害の準決勝は明日夜行われる

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>

■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

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