「1つの変化と2つの不変」は現代中国の国情に符合する科学的論断

人民網日本語版    2017年10月28日(土) 16時50分

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習近平総書記は第19回党大会報告で「中国の特色ある社会主義は新時代に入り、すでにわが国の主要矛盾は日増しに高まる素晴らしい生活への人々のニーズと不均衡で不十分な発展との間の矛盾へと転化した」と強調した。

習近平総書記は第19回党大会報告で「中国の特色ある社会主義は新時代に入り、中国の主な社会的矛盾は人民の日に日に増大する素晴らしい生活への需要と、不均衡で不十分な発展との間にある矛盾へとすでに変化している」と強調すると同時に、「中国社会の主な矛盾の変化が、中国の社会主義の置かれる歴史段階に対するわれわれの判断を変えることはない。われわれが今も、かつ長期間社会主義初級段階にあるという基本的国情に変わりはなく、世界最大の発展途上国であるという中国の国際的地位に変わりはない」と指摘した。(文:胡鞍鋼・清華大学国情研究院院長、王洪川・同補助研究員。人民日報掲載)

社会の主な矛盾の変化は全局に関わる重大な歴史的変化であり、次の10点に具体的に現れる。(1)発展が遅れていた状態から次第に中所得国へと変化を遂げている(2)人民全体の発展能力・発展水準が高まり続ける(3)総人口に占める貧困層の割合が下降し続け、最終的に貧困が根絶される(4)貧困状態から衣食の満ち足りた状態へ、小康(ややゆとりのある)水準から小康社会へ、さらに人民全体の共同富裕へと、人民の生活水準が高まり続ける(5)伝統的農業国から工業化・情報化・都市化・現代化の実現へと変わる(6)農業人口が大きな割合を占め、主に手工業労働に依存する状態から、非農業人口が多数を占め、現代農業と現代サービス業が主導する世界最大の工業国へと徐々に変わる(7)地域の発展格差が拡大から段階的縮小へ(8)非識字者が大きな割合を占め、科学技術教育が後れた状態から、世界の教育大国・科学技術革新国へと徐々に変わる(9)人と自然の生態格差が拡大の続く状態から、縮小を始める(10)世界の先進水準との格差が縮小し続け、奮闘目標「2つの百年」達成のためにより高い基礎を固める――。

だが、社会主義初級段階という中国の基本的国情に変わりはなく、発展の不均衡・不十分のいくつかの突出した問題も解決されていない。今日の中国は天地を覆すような変化が起きたが、まだ社会主義初級段階を出ていない。これは、社会生産能力は水準が全体的に著しく高まり、多くの面で世界の前列に並んだが、社会サービス能力、科学技術革新能力、文化生産能力、生態生産能力は発展が不均衡・不十分なためだ。これはすでに、日増しに高まる素晴らしい生活への13億余りの人民のニーズを満たすうえで主要な制約要因となっている。これは、新時代の中国の特色ある社会主義は依然として、発展が遅れていた要因からさらに抜け出し、常に社会生産能力を解き放ち、発展させ続ける必要があり、そうして初めて社会主義現代化を全面的に実現できることを示している。

第18回党大会以降、中国は国際的地位をかつてないほど高め、国際社会の中心に近づき続けてきたが、最大の発展途上国であるという国際的地位は変わっていない。これは次の理由による。中国は経済規模ではすでに世界2位だが、1人当たりGDPは依然として世界90位だ。労働生産率は依然として米国と相当大きな開きがある。人口が多く、1人当たり資源量が少なく、生態基礎が薄弱という基本的国情のため、発展を強く制約する条件に変わりがない。高齢化少子化、エネルギー供給の制約といった新たな、重大な試練にも直面している。

つまり、「1つの変化と2つの不変」は、中国が世界の大国から世界の強国へと変わるうえでの国情の基礎だ。中国は社会の主な矛盾に変化が生じたからこそ、質の高い発展、革新的発展へと方向を変え、人民の多様なニーズを満たし、全面的現代化の実現を促進する。依然として社会主義初級段階にあるからこそ、中国の発展は世界に多大なチャンスをもたらし、総合国力と国際的影響力の持続的高まりを実現することができる。また、依然として世界最大の発展途上国であるからこそ、途上国との団結・協力を強化し、全世界的範囲で南北の公平な発展、均衡ある発展を積極的に後押しし、途上国が現代化へ向かう道を拡大しなければならない。世界の発展途上国と後発開発途上国が発展して初めて、中国は一層の発展を得ることができる。世界の発展途上国が繁栄して初めて、中国は一層の繁栄を得られる。世界の発展途上国が豊かになって初めて、中国は一層豊かになることができる。(編集NA)

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