環球網 2017年11月6日(月) 9時30分
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「中国は宇宙太陽光発電所について、すでに10年の研究成果を積み重ねており、先進各国との距離を縮め、今は世界において先進的な技術を有している」と、中国航天科技集団公司の李明氏が述べた。資料写真。
「中国は宇宙太陽光発電所について、すでに10年の研究成果を積み重ねており、先進各国との距離を縮め、今は世界において先進的な技術を有している。そのままの勢いでさらに研究を推し進めることができれば、中国は世界初の実用化された宇宙太陽光発電所を建設することができるのだ」と、中国航天科技集団公司の科学技術委員会主任で研究員の李明氏が述べている。
研究員の王立氏によれば、中国の専門家だけでなく、国際社会においても、中国がこの分野において世界をリードする能力を持っていることが公認されている。
環境に大きい負担をかけ、ストックが減少しつつある化石エネルギー源と比べ、太陽光エネルギーは環境に優しく、ストックも十分で、利用率も高い。宇宙太陽光発電所は広範囲で太陽光を集め、電気エネルギーに変換し、無線を通じて地上に電力を送ることができ、その発電量は地面の原子力発電所に相当する。地上の太陽光発電所や風力発電所に比べ、宇宙太陽光発電所は昼夜の変化や、天気、緯度などの自然要素に影響されず、集まった電力は、辺境地区や被災地区などに、柔軟に分配することができる。宇宙太陽光発電所は、電気エネルギーの構造と給電方法を改善することが可能であるため、社会効果が極めて高い。
宇宙太陽光発電所の重量と大きさは、現有の設備をはるかに上回り、その建設は新時代の宇宙およびエネルギー領域の“マンハッタンプロジェクト”と呼ばれ、さまざまな困難な課題に直面している。世界各国においてもそれに対する関連の研究が行われている。
中国は2008年に宇宙太陽光発電所の研究を国の前期研究計画の一部に組み込んだ。近年中国は幾つかの建設プランを提案し、無線エネルギー伝達技術などの技術上の突破も実現した。現在、中国は世界宇宙太陽光発電所の発展の促進に不可欠の力となっている。
世界をリードできるのは、中国にとっても一つのチャンスだ。王立氏は、戦略的意味で、中国の環境とエネルギーは厳しい現状に直面しており、宇宙太陽光発電所からエネルギーを獲得することは一つの打開策で、機会をつかみ、このプロジェクトを推し進めるべきだと分析している。さらに宇宙太陽光発電所の建設は、中国の技術革新と新興産業の発展をけん引することができ、国の安全戦略を確保し、技術革命を促進するスーパープロジェクトでもある。
中国の専門家チームの意見によれば、中国は将来の10年から15年の間に、宇宙超高圧発電給電技術と無線エネルギー伝達技術の実験検証を遂行させるべきだという。中期的な目標として、2030年にメガワット級宇宙太陽光発電試験所の建設を実現、長期的な目標として、2050年に商業用ギガワット級宇宙太陽光発電所の技術を実現させるとのこと。
このほど開催された第2回宇宙太陽光発電所技術発展検討会で、専門家は、宇宙太陽光発電プロジェクトの設立を加速し、技術の突破を促進することを主張している。王立氏によれば、現在中国では、数十社の科学研究所、大学および企業が技術の研究に取り組んでいるが、それらの研究成果を束ね、研究を推し進め世界をリードするためには、国家によるプロジェクトの設立が必要だとしている。(提供/環球網・編集/黄テイ)
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