大地震で露呈された中国の「軍事的弱点」―カナダ専門誌

Record China    2008年6月10日(火) 23時2分

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9日、四川大地震によって中国の軍事的なウィークポイントが多数明らかとなり、アメリカやロシアなどと比べるとまだまだ発展途上であることがわかったと、カナダの軍事専門誌が指摘した。写真は地震後の四川省各地。

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2008年6月9日、中国時報によれば、四川大地震によって中国の軍事的なウィークポイントが多数明らかとなり、アメリカやロシアなどと比べるとまだまだ発展途上であることがわかったとする記事が、カナダの軍事専門誌「漢和防務評論」(Kanwa Defense Review)に掲載されたという。

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記事ではまず、軍需産業が一極集中していることが挙げられている。綿陽市には戦闘機向けレーダー、核ミサイルの起爆装置、風洞設備、軍用コンピュータ、オペレーションシステム、通信機器などのハイテク産業が集中しており、リスクを分散するという原則に反しているという。

次に、ヘリコプター部隊の能力が低く、数の面でも全軍を併せて米軍の機械化歩兵一個師団程度の水準しかないという。今回の震災で出動した中国人民解放軍のMi171、Mi17V5ヘリコプターは救助活動において大きな効力を発揮したものの、戦闘における総合的な監視・偵察能力(C4ISR)や、全天候作戦能力という面では先進諸国との間で大きな隔たりがあることがわかった。

また、情報収集能力の面では、衛星による気象状況の観測や情報の分析、GPSなど、米ロにはほど遠いレベルだったという。さらに、軍事演習の際と同様に、救助活動でも統制がとれていなかった。人民解放軍では各部隊の連携が図られず、情報化の遅れが明らかとなったと指摘されている。

これ以外にも、海外からの救援チームに対する中国政府の対応も旧態依然としたものだったことが指摘されている。同誌は、緊急時に対応する専門部署を設立して、平時から軍、警察、ボランティア、交通、衛星監視、外交などの面で臨機応変の対応を可能とする必要があるとしている。(翻訳・編集/岡田)

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